6/23朝日記

今日は、アニソンダンスバトルがストリートダンスの一部、APOPとして取り込まれた経緯とその意味について考察したいと思います。最初にアニソンダンスバトルが名前を呼ばれ始めた頃、ダンスという要素はまだ弱く、むしろ音楽を体で感じ、自由に表現するという原初的な舞踏が主流でした。これは、幼児や小学生が直感的に音を感じて表現するような、素朴で力強い魅力が満ちていました。

しかしその後、APOPという名のもとにストリートダンスの一部ジャンルとして位置づけられ始め、ヒップホップやロックハウスと同様に評価されるようになりました。これにより、アニソンダンスバトルのダンス部分は体系的に組み込まれ、アップダウンのような基礎やグルーヴが評価基準として大きく配分されるようになりました。

最近のAPOPでは、楽曲を通じてストリートダンスバトルが行われ、その観戦者も増えています。しかし、昔のアニソンダンスバトルの楽しさを知る人ほど、今のAPOPには抵抗感を持つ傾向があります。だからといってAPOPが衰退している訳ではなく、確実に進化を遂げていると私は感じています。ダンスのレベルは向上し、よりAPOP楽曲に近づいています。

昔のアニソンダンスバトルの雰囲気を出すためには、ある程度の未熟さが必要で、それが一生懸命な挑戦から生まれるドラマを生み出すのです。

現状の成熟したシーンでは、そのアニソンダンスバトルで優勝やそれに近い順位に上がるのは難しいと言っても過言ではないでしょう。

私自身もAPOPを理解するためにストリートダンスを勉強しています。しかし、ストリートダンスを深く学ぶほど、かつて感じていたアニソンダンスバトルのエッセンスから自分は離れていっているという自覚があります。数年前のムーブを見て、それと同じことを再現しろと言われたら、おそらくできないと思います。

だからといって、それは仕方のないことだと思います。未熟なまま、アニソンダンスバトルらしい戦いを続けるのも一つの道ではありますが、それでは一定のレベルで停滞してしまうことがあります。アニソンダンスバトルらしさというのはインパクトが強いため、何度も見ていると飽きてしまうという側面もあります。そのため、アニソンダンスバトルらしさを継続的に表現し続けるのは難しいと思います。

しかし、それら全てを踏まえた上で、私たちはこれからもアニソンダンスバトル、そしてAPOPを愛し続けるでしょう。その原動力こそが、我々がダンスという表現を通じて何を伝えたいのか、そして何を感じ取りたいのかということにつながるのです。

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