ネバーランド。

両手いっぱいでも抱え切れない程の愛が欲しい。
冬の間木の芽を啄む鳥の様に君の愛を毟った。
成長した君の羽は何色か。
白いのか。
黒いのか。
将又赤なのか。
それとも灰色か。
小石を投げられて波紋が広がる水の底。
そんな場所で君を見付けた。
君は繭の中。
只々糸を意図せず紡ぎ眠って居た。
私は君に手を伸ばした。
掴まれた腕の感触は愛じゃ無くて同情。
でも私は愛おしくて君を愛した。
応える様に。
年月をかけて君は愛を呉れた。
大人に成った君は隣に居ない。
居ては呉れない。
何故なら私がねばあらんどだったから。

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