利回り4.8%!?米国では預金代わりの外貨建MMFとは?比較とおすすめ、買ってみた。米国株の待機資金の使い道
外貨建MMFとは?
外貨建MMF(マネー・マーケット・ファンド)とは、格付の高い外貨建て(米ドル等)の短期証券に投資する投資信託です。
MMFというと日本では非常にマイナーな商品に感じるかもしれませんが、米国では事実上、個人の預金のような機能を果たしています。
特徴は?(SBI証券)
米ドル建MMFなら10米ドル(1500円程度)から買付可能。
売買手数料は無料 ※円で購入(円貨決済取引)する場合、為替手数料(スプレッド0.25円※)がかかります。
元本保証はありません。
利息(収益)は月末まとめて分配金として受け取れる。
株式や投資信託との損益通算が可能
どういうときに活用できるか?
株高局面で、ポートフォリオのリバランス等で米国株式等を購入する待機資金が余っているとき
外貨建MMF(米国債等)の金利が高いとき
円安で為替差益もあるとき
SBI証券で購入可能な外貨建MMF
ブラックロック・スーパー・マネー・マーケット・ファンド
ゴールドマン・サックス
ノムラ・グローバル・セレクト・トラスト
ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド
利回り・手数料等の比較
各ファンドの資産構成は?
買うならどれがいいのか?
ブラックロックの外貨建MMFが、利回り、手数料(管理報酬等)、純資産がすべて1位。
次点は、ゴールドマン・サックスの外貨建MMF。
ブラックロックは、「レポ取引」「CP」の保有比率が一番高く、一番リスクは高いか。
ゴールドマン・サックスは「レポ取引」の保有比率が高いが「国債」の保有比率も高くバランスをうまくとっている。しかし、管理報酬(コスト)が高い。
ノムラ、ニッコウは、政府機関等の「CP(コマーシャルペーパー)」の保有比率の高いく、リスクは低めか。
購入金額が少ない場合は、リスクを少しとり、金利が高く、コストの低い「ブラックロック」がオススメか。
購入金額が多い場合や極力リスクを取りたくない場合は、管理報酬が高いが、「国債」の保有比率が高い(約半分)、「ゴールドマン・サックス」か、管理報酬が安い「ノムラ」がオススメか。
結局、何を買ったか?
とりあえず、私は購入金額が多くないので、管理報酬が一番安い、
「ブラックロック・スーパー・マネー・マーケット・ファンド」を購入することに!
ブラックロック・スーパー・マネー・マーケット・ファンド
パフォーマンス(%)
資産構成
レポ、CP(コマーシャルペーパー)が大半を占める。
いつ買うのがいいか?
長期的に各国政府国債の金利等の動向により、数年おきに0%~6.0%で推移している。
現在は高金利となっており、これから金利は低下する見込み。
金利上昇局面では、国債等の価格が下がるので注意。
隠れたメリットとリスク
1 金利低下
高金利の現在、外貨建MMFは低リスクでとても魅力的な投資信託です。
しかし、これから米国は利下げ局面となり、金利はだんだん低下していくと予想されています。
2 円高リスク(メリットも)
円で購入(円貨決済取引)する場合、円高となった場合は、為替差損で損をすることもあります。
一方、ドル建てで購入している場合、売却時点で円高となった場合は、損益がマイナスとなることで、株式や投資信託のと損益通算することで、利益分の申告分離課税を節税できる。
3 円安リスク(メリットも)
円で購入(円貨決済取引)する場合、円安となった場合は、為替差益で得をすることもあります。
一方、ドル建てで購入している場合、売却時点で円安となった場合は、損益がプラスとなり、申告分離課税(20%)が発生するので注意!
為替リスクを回避するためには、できるだけ、円高時に円をドルに換えておいて、円安時に米国株を購入する待機資金(ドル)で外貨建てMMFを購入するのがいいかも。
隠れたリスクとして、円安時の申告分離課税(20%)は要注意!
(参考)円貨決済と外貨決済
外貨決済
米国株式等を購入する待機資金として、償還金や売却金を任意のタイミングで日本円に換金して為替差益を狙うことができる。
債券の利金や株式の配当金を外貨建MMFで運用すると、より効率的に資産運用を行なうことができる。
同通貨のお取引(例:米ドル建MMFから米国株へのお買付)なら、為替手数料はかかりません。
元本割れリスク(金融危機)
2008年の金融危機時において、MMFの元本割れでMMFの取り付け騒ぎがおきた。
MMFは リーマン・ブラザーズが発行したCPを保有していた。
リーマン・ブラザーズが倒産したため、このデフォルトが MMFの元本割れを引き起こした。
預金のようにMMFで運用していた投資家からすれば元本割れは許容できませんから、多くの人が一斉に引き落とすことを通じて、MMF市場における取り付けが起きた。
リーマンショック時は、MMFの取り付けに対応するため、政府はMMFの元本保証をおこなった。米国では連邦預金保険公社(FDIC)と呼ばれる預金保険があり、預金者にとって元本保証が付されていて、この措置はいわば預金と似た保証をMMFにも付した。
https://www.mof.go.jp/public_relations/finance/202204/202204g.pdf
あなたの幸せに、お役に立てたら嬉しいです。