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日本人だけど日本人ではない。
突然ですが、私は生まれも育ちも日本の、純日本人です。
幼い頃に父親の転勤で海外へ、、なんてこともなく、19歳で初めてシンガポールに旅行するまで、海外には一度も行ったことがなかった純ジャパです。
顔立ちも生まれた時は一重瞼で、アイプチをして頑張って二重にした、どこからどう見ても日本人顔です。
その私がカナダに住むようになって12年。
コロナ前までは日本出張が年に3回、10年ほど行ったり来たりの生活を送っていました。
取引先と飲みに行ったりカラオケをすることもあるので、日本のお笑いや流行の曲、時事ネタは出張前にチェックをして「あいつガイジン気取りしてるな」と思われないよう入念な準備をして臨んでいました。
取引先に「わー!カナダに住んでるのに、なんでそんなに日本のこと知ってるんですか~?」と言われることだけを目標にし、目標を達成した時にはテーブルの下で小さくガッツポーズをし「外国かぶれなんて言わせない」と自負していました。
そんなある日のこと。
いつものように、東京出張で利用しているホテルの1階のレストランへ朝食を食べに行きました。
土曜日ということもあり、レストランの入口には家族連れやカップルが何組か並んでいました。
私は小脇に日本経済新聞を抱え、朝食時間はもうすぐ終わりだから滑り込みセーフだったなあなんて思いながら、スタッフの方が現れるのを待っていると、
「いらっしゃいませ。お客様は何名様ですか?」
と、ホテルのスタッフさんが人数確認。
「4名です」
「2名です」
「4名です」
どんどんと前に並んでいた家族連れやカップルが席に案内されていき、遂に私の順番が。
「、、、For one?」
えー---------------っつ!
今、私にだけ英語で話かけましたね!!
なぜ!なぜ!
私は日経新聞を小脇に抱えているし、顔も見た目も純日本人なのに、なぜ!!!
疑問は膨らむ一方でしたが、小心者の私は聞く勇気すらなく、おずおずと「あ、、1名です」と答えました。
あの店員さんの困惑した顔ったら!!!
「めちゃくちゃ日本語が流暢な外国人枠」か、「すみません💦日本人の方だったんですね枠」か不明なまま、席について食事をしました。
周りを見渡すと、外国人のお客さんもたくさんいて、まあこういう事もあるか、と思えたので、自分の中で「たまたま」ということで解決しました。
ところが別の日。
カナダに帰国するため羽田空港へ。
フライトまで少し時間があったので、免税店へ立ち寄ろうと思い、トレンチコートが素敵なバー〇リーへ。
店内にお客さんはおらず、2人の店員さんが楽しそうに世間話をしていました。
私が店内に入ると、すぐにプロフェッショナルな対応に切り替えられ、声を揃えて「Hello」と私に言いました。
いやいやいやいやいや~。
今、私に「Hello」って言いましたよ。
そこ「いらっしゃいませ」でしょお。
今回は前回の経験を踏まえ、疑問に思ったことはその場で解決すべく、「私、日本人です」と言ってみました。
あの店員さんの困惑した顔ったら!!!
おふたりとも珍しいものでも見るような感じでしたが、とってもノリのよい店員さんで「全然日本人に見えませんでしたよ!」と返してくれました。
「どこらへんが日本人に見えなかったんですかね?」と聞いたら、
「店に入ってくる時の歩き方」との回答でした。
???
私はどんな歩き方なんだ?と疑問は残りましたが、カナダに長く住んでいたことによって、自分が気付かぬうちに雰囲気が変わったんだな、と結論付けました。
そこには、普段使っている言語、話す相手、着る物、身に着ける物、食べる物、などが密接に関わっていて、この12年間で染みついたものがあるということなんだと思いました。
どんなに日本の情報を取り入れて、日本人らしく振舞っていたとしても、きっと私は日本に住んでいる日本人とは違うということですよね。
私のような本来は日本人で、日本語を第一言語とする人間でも、時間が経つと知らず知らずのうちに変わってしまうのであれば、留学生が留学先で馴染むのは本当に大変だと気付きました。
確かにカナダで日本語を話している方を見かけると、私には留学生か永住者かがだいたい見分けられます。
その国の言葉を第一言語としない留学生が、留学先で馴染めるようになり、生まれも育ちもその国の友達をつくれるようになるには、どうすればよいだろう、、、そうか!毎日のように交流して、その国の文化や慣習を事前に知っておくことが大切だ!!と思ったわけです。
そんなわけで、私は国際交流サークルをつくることにしました。
続きは次回。ちょっとアピール。こんなことやっています。👆
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