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花粉症は食の欧米化が原因?予防はできるの?管理栄養士が解説

こんにちは、BuddyNuts管理栄養士の広瀬です。3月になり、あたたかい日が増えて嬉しい反面、花粉が増えてきましたね……。

日本気象協会*によると『スギ花粉のピークは多くの所で3月上旬から中旬、ヒノキ花粉は広い範囲で3月下旬からピーク』だそうです。実は私も、花粉症とたたかう一人です。
そこで今回のメルマガでは、花粉症について管理栄養士の視点からお話ししたいと思います。


画像:林野庁ホームページより引用。植替が進む「花粉」の少ないスギ

花粉症人口が増えているという話になると、よく「食の欧米化」が要因の一つだと言われることもあります。食生活が昔とは変わっているのは確かですが、しかしその前にはまず、環境の変化により花粉が増えているという点を見落としてはなりません。世界規模で考えても、地球温暖化により花粉の飛散期間が伸びたことで、花粉症患者は増えているそうです。

日本では戦後、物資の不足から多くの森林が伐採された結果、人工林としてスギが多く植林されました。なんと令和4年3月時点で、日本の森林面積の18%がスギの人工林だそうです**。さらに、スギが花粉を飛散し始めるのは樹齢20年以上なのだそう。
だから、「スギは昔からあるけど、誰も花粉症にならなかった」という感覚があるのかもしれませんね。

林野庁では現在、花粉発生量を減らすことを目標に、伐採や植替等を行っています。花粉の少ない苗木の生産量も増えていますから、今後に期待したいですね。


では、食事で花粉症を予防できるのか?という点については、現時点でそのようなエビデンスはありません

すでに花粉症の方においては気になる、「食事やサプリメントなどで症状を緩和できるのか?」ということについても、残念ながら厚生労働省の調査で「ほとんどの民間療法について「効果あり」と実感している患者はごく一部だった」という結果***が示されています。

特に最近は「腸活」が花粉症に効くのではないかと注目されています。
免疫細胞の多くは腸にあるため、「アレルギーは免疫が関係するから、腸の調子は良い方がいいよね」ということです。

研究としては、花粉症緩和の効果があるとされる乳酸菌株の発見や、すりごまヨーグルトを朝食に4週間取り入れたら花粉症症状が緩和されたという報告もあります。

腸活で花粉症を治すことは難しいですが、腸に良い食材を取り入れることは、カラダ全体の健康や栄養バランスから見てもおすすめです。
花粉症に腸活が効くかどうかはさておき、腸の調子は良いに越したことはないからです。

さらに、プロバイオティクスであるヨーグルトはタンパク質やカルシウムなどの栄養がとれますし、プレバイオティクスである食物繊維は、BuddyNuts No.4 “Fiber”でもテーマにしているように不足しやすい栄養素です。そんな観点からも、腸を良くしうるこれらの食材をとることに損はありません。

症状に合わせた適切な治療を受けつつ、栄養をとってカラダの調子を整え、あとはひたすら花粉が付かないように気をつける。
花粉症の方、お互い頑張って今年も乗り越えましょうね!

参考文献:
*日本気象協会 2024年春の花粉飛散予測(第4報)
**林野庁.森林・林業とスギ・ヒノキ花粉に関するQ&A
***厚生労働省.花粉症の民間療法について

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