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「家族を養う×やりたいこと」の両立。1年半の「複業」で、人生に主導権を取り戻した。

はじめに、2017年7月末時点の自己紹介。

ばっきーと呼ばれています。

1989年生まれ(28歳)、福岡出身熊本在住、1児(1歳半)の父。

高卒で社会人になりイベントやインターネットに関わったり、アーティストやクリエイターのアシスタントを経て、現在は本業(会社員)と副業とプロボノの複業中。

たくさんの人達のお陰でできたことですが、誰かの参考になればと思って書きます。


■好きなことで、生きていく。

「好きなことで、生きていく。」

そんなキャッチコピーを使ったYouTubeのPRが以前あったけど、私は今もそれが理想だとは思っている。

3-4年前、クリエイターやアーティストのバックオフィス代行で起業していたが、稼げずに貯金を食い潰し、うつになり、まわりの人との関係を切り、妻にも沢山の迷惑をかけ、会社を潰した。

その後1年半の間で、半年ほど引き籠り、就職活動をして働き始めたものの2-3ヶ月でクビになり、また半年ほど引き籠り、2015年の11月に熊本ローカルのマスメディアに就職した。

そして2016年1月、長男が生まれた。

当時私は26歳で、子育てを頑張ることは心に決めていたが、大きな失敗をして自分の人生に諦めている私が、将来に対して夢や目標に持つであろう子供に対してどんな顔をして何を伝えればいいのか?と悩んでいた。


■人生に主導権を取り戻す。

そんなとき、高橋ひでつうさんのこんな書籍が発売される。

Amazon|人生に主導権を取り戻す90分の授業 高橋ひでつう (著)

ひでつうさんは、京都精華大学の非常勤講師として、将来クリエイターとして生きたい学生向けのために授業をされていた方で、この書籍はその授業の内容をまとめたもの。

SNSにもよく投稿されていた「食えない中二病は、ただの中二だ」という言葉も印象に残っているのだが、表紙にある「人生に主導権を取り戻す」というワードが、当時の自分の心に深く突き刺さった。

書籍の内容を書くのはやめておくが、Twitterに下記のような投稿をする方の話なので、興味が湧いた方は読んでみてほしい。

全ての給与やギャラは我慢代である。好きな楽しい仕事は幾らでもいい。つまんない仕事はカネくれれば我慢する。我慢の限度が超えたら辞める。ワリが合うか、合わないか?それだけに判断基準を置くとシンプルになる。
仕事選ぶ基準は、
⑴すごい儲かるけどすごいつまんない
⑵全然儲からないけとすごい今楽しい
⑶持ち出しだけど未来に繋がる。
これを最初は⑴70%⑵30%位ではじめてそのうち⑶を⑵の比率に割り込ませて最終的にそれぞれ三分の一位ずつにするのがいーんじゃないでしょうか?
クリエイティブでメシ食う立ち位置への取得コストを考えると足りない部分を補うのにカネがあるとないでは全然違う。カネがあれば本が買える、学校にいける(知識把握の効率化)、最新スペックのマシンも買える(仕事の高速化)、おなかすかない(精神の安定)、その為にカネ稼ぐ別な仕事するのは賛成派。
楽しくても安い仕事でブランディング、高くてもつまんない仕事でビジネスを。


■選択肢は「複業」しかなかった。

私は影響を受けやすいタイプで、もう一度、何か挑戦してみたいと思った。

しかし、少し前に大きな失敗をしたばかりで、なんなら現在進行形で妻に苦労をかけているのに、「また起業したいんだけど」なんて気持ちは湧かなかった。

ただ、無理のない範囲でやりたいことはやっていきたいと思ったので、妻に「今後、小遣いはいらなくて、家事や子育ての隙間時間で頑張るので、複業を始めさせてほしい」と相談し、懇願して、なんとか承諾をもらうことが出来た。

同時に、自分へ4つのルールを設けた。
①本業(熊本ローカルのマスメディア)を辞めない。影響を与えない。
②家庭が優先。自宅にいるときは出来るだけ子供の面倒を見る、家事をする。
③打合せはオンラインで。どうしても会う必要がある場合は、本業の合間や、休日であれば子連れで大丈夫な場合か、妻に事前に承諾を得る。
④在庫を持つことや事前に予算が必要なものはしない。

この時点で、2016年2月頭、ここから行動を始めた。


■1年半の試行錯誤。

2016年2月から、ひでつうさんの下記のTweetをベースに複業を展開していった。

仕事選ぶ基準は、⑴すごい儲かるけどすごいつまんない⑵全然儲からないけとすごい今楽しい⑶持ち出しだけど未来に繋がるこれを最初は⑴70%⑵30%位で始めて、そのうち⑶を⑵の比率に割り込ませて、最終的にそれぞれ三分の一位ずつにするのがいいんじゃないでしょうか?

ただ、前述したひでつうさんの書籍は、仕事の創り方や選び方のような話があるので、どちらかと言えばフリーランスや起業家として働きたいと思ってる人達向けのように感じたので、会社員の自分用に少しカスタムして使った。

あれから1年半経って今は2017年7月末だが、
・家族を養うための本業
・自分がやりたいことに挑戦するための副業
・持ち出しだけど未来に繋がるプロボノ
という3つを組み合わせて仕事している。

ちなみに流れとしては、まずは元々働いていた本業を身軽な働き方ができるよう調整して、次に副業で自分のやりたいことをやれるよう動き、余裕がでてきたらいくつかのプロジェクトへプロボノで参加し始めた。


■複業でどんなことをしているか?

ここから下は、本業と副業とプロボノでどんなことをやっているか?という話の紹介。

◆1. 家族を養うための本業

本業は、熊本ローカルのマスメディアのWebディレクター。

所属としては福岡でWeb系の制作会社や人材育成を行っている会社で、そこからの派遣だ。

選んだ基準は、妻の妊娠がわかっていたので、今住んでいる熊本から出る必要がなく、自分のスキルや経験を活かせて、妻と子供を養うことができる収入を得れるところ...という感じだった。

基本的に月-金の9-18時で勤務しているが、契約上は複業もOKで、事前申告すれば日によってはフレックスタイムやリモートワークも可だ。これは元から全てOKだったというわけではなく、子供が生まれる前の段階で調整や体制作りをしておいた。

マスメディアでの仕事は、やりたい!とワクワクして始めたものではなかったが、これまで経験したことがない規模感のWebやSNSの企画運用に携われたりするので、やりがいがある。

◆2. 自分がやりたいことに挑戦する副業

副業は、個人でWeb制作やPR支援の受託から始め、最近ではクラウドファンディングのCAMPFIREにも業務委託として参加することになった。

Web制作に関してはHTML/CSSを書いて制作することも可能だが、月3万円を稼ぐことを目標に始めた副業だったので、自分のスキルと熊本での需要や相場感を見て、サイバーエージェントが提供するAmeba OwndをCMSとして利用して個人や飲食店のWebを制作することに。

PR支援については、元々PRの仕事をしていた時期があるので、WebやSNSを使ったプロモーション施策の相談を受けたり、プレスリリース配信やメディアリレーションの手伝い始めた。

本業や子育てとの育児をバランスを見つつ、月3万円稼げれば...という気持ちで始めたが、ありがたいことに突然本業が無くなっても1-2ヶ月くらいは食いつなげような自信はある。

最近、クラウドファンディングのCAMPFIREにも業務委託として参加させていただくことになったので、Web制作とPR支援の依頼はセーブ気味。

あくまで本業が別にある状態での副業なので、どの仕事を受けるか?という話や、仕事の量をコントロールしたり出来るのは精神衛生にもとても良い。

◆3. 持ち出しだが未来に繋がるプロボノ

プロボノとは、各分野の専門家が、職業上持っている知識・スキルや経験を活かして社会貢献するボランティア活動全般のこと。

以前noteに書いたBridgeKumamotoという熊本地震をキッカケに生まれたクリエイティブチームや、知人がやっている未来のためのプロジェクトに対して、外部からPR支援やWeb制作でお手伝いさせていただいている。

報酬とかはほとんどないが、私が「未来のために必要だ!」と思っているものに対して、お金ではなくスキルや時間で投資している感じだ。

この活動がきっかけで、新しい出会いがあったり、繋がりが強くなったり、副業への依頼をいただくこともあるので、ありがたい。


■これからどうするか?

まずはここまで、「人生に主導権を取り戻した」と思えるまで1年半がかかった。

私はCAMPFIREの代表である家入一真さんを尊敬していて、ずっと一緒に仕事をしてみたいと思っていたが、やっと副業として関われるとこまできた。

CAMPFIREの思想には以前から共感していたのだが、熊本地震で被災者になってみて、あれには様々な課題を解決できる力があるので、もっと普及しないといけないサービスだと思うようになった。

しばらくは副業として関わり方を模索していくが、いづれを本業として関わりたい。

ただ、私は専業より複業の方が向いていると実感しているし、家庭の状況や環境の変化に合わせて、フレキシブルに動ける働き方も同時に模索していきたいと思う。



Amazon|人生に主導権を取り戻す90分の授業 高橋ひでつう (著)



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