【ライティング小技】誤解されやすい、間違いやすい言い回しを減らす

自分でやってしまった、または気づいた、誤解されやすい書き方や、自分が間違ってしまいがちな書き方をまとめました。
最近気づいた系のヤツです。
ほかのライティング小技と合わせてお使いください。

「どちらかというと大反対」は、笑わずに自戒とする

某語録としてご存じの方もいらっしゃるでしょう。
「どちらかというと大反対」って、なんだよwww明確な意思もってるじゃねーかよwww
って思いませんか。私は思いました。

ですが、似たような言い方をしている人、大勢います。

それが「絶対に〇〇したほうがいい」という言い方です。

絶対的な意思表示だけだと、堅い感じや冷たい感じ、断定的で偉そうな感じがするので、ついつい、言葉のパワーを弱くしようとします。
あるいは、促す程度の提案をしたが、あまり相手が聞いてくれなさそうだな? と感じた際に、ついつい強い言葉で補強しようとします。
「止めたほうがいいと思うけどなー、絶対。」みたいな感じで。

「どちらかというと大反対」は、「ゆるやかな提案」+「絶対的な意思表示」で、「絶対に〇〇したほうがいい」も「〇〇したほうがいいよ、絶対」も、同じ構造です。
もちろん、だからダメってわけじゃなくて、文章として記すときには気をつけようかな、という程度に考えています。やっちゃうこともあるし。

意味と意味の区切れが漢字同士になるときは、誤解されない書き方にする

〇〇な方向け~

〇〇な方に向けた~/〇〇なかた向け~

「ぎなた読み」の漢字バージョンです。「〇〇な方(かた)向け」というのは、「〇〇である人に向けた」という意味です。文章全体のターゲットを明確にする目的で挿入されることが多く、商業ライティングで良く目にします。

でも「〇〇な方向(ほうこう)け」と読めてしまうので、このままだとちょっと気持ち悪いです。

人は、「いくつかの文字の塊」の単位で文字を認識します。一文字を見て意味を認識し、次の一文字を見て意味を認識し……というように読み進めるのではなく、ある程度の文字列を一気に目に入れて、目に入った分を「塊」として区切り、その「いくつかの文字の塊」を認識します。
その塊のなかに見知った文字列があると、書いてある意味とは別の、「自分が見知っているほうの意味」として解釈してしまうのです。

「〇〇な方に向けた」のように、誤解のもとになっている「方」と「向」を分離させる方法や、「〇〇なかた向け」のように、いずれかをひらがなにする(ひらく)ことで解決できるでしょう。

私は個人的に、「こっちのほうがいい」という「方向性」を示す意味の「方(ほう)」はひらがなにし(ひらく)、「こんなに向けた」という「人物」を示す意味の「方(かた)」は漢字にする(閉じる)、と決めているので、前者の対応をすることが多いです。
また、後者の場合は「〇〇なかた向け」とすると、今度は「なかた」が生まれてしまい、知り合いに「中田さん」がいる方が誤解してしまう可能性がある点が気に入らないです。

書いた文章を素読みしたとき、意味と意味の区切れが漢字同士でつながっているなぁー、と思ったら、別の読み方をされる可能性がないか確認してみましょう。

「好きな〇〇を選ぶ」は、「任意の〇〇を選ぶ」に書き換える

「好きな〇〇を選ぶ」は、目にする機会は少ない表現かもしれませんが、ゲームのルールや何かの解説書に登場することがあります。

「選択する者が自由意志で選ぶこと」という意味の指示です。
「△、▽、◇のなかから、好きなものを選んでください。」のような書き方がされる場合があります。

このとき、「えぇーー、好きなものかぁー!! 本当は△を選ぶのが自分にとって有利なんだけど、オレ、△のこと嫌いだしなぁー、選んじゃダメなのかぁ! 仕方ない、不利になっちゃうけど、心から好きな◇を選ぶかぁ。」となってしまうかもしれません。

「好きな〇〇を選べ」というのは、感情を選択基準に入れろ、という指示のように感じることがあります。

「(何にも縛られることなく、自由な心で)任意の〇〇を選べ」という書き方にしたほうがいいかなー、と考えています。
もちろん、そこまで気にしなくても良いと思います。でも、実際に気になったことがあったんですよ。

否定語を使うとネジれやすい

これは誤解というより間違いで、私の場合は良く起こります。

日本語は、語順的に「文章の結論」が最後に来るという話がありますよね。英語なら「I doesn't 〇〇」となって、「あ、しないんだな。」とすぐにわかります。
でも日本語は「私は〇〇が△△の◇◇ではありません。」という感じで結論が最後になるので、「長々と説明した挙句に、結局しないんかーい!」的なことになります。

最後の最後まで読まないと文意がわからない、というのは、ちょっとイヤだなーと思います。そこで、それを避けるために、文頭や文の半ばに「なんとなく結論が分かりそうな修飾語」を入れることがあります。
でも、良かれと思った修飾の影響で、文章のネジれが生まれたり、書きたい文意から変わってしまったりしがちです。(私だけ!?)

『この事実を知っている人は少ない。』と言いたいとき

【OK】あまりこの事実を知っている人は多くない
【OK』この事実を知っている人はそれほど多くない

【NG】あまりこの事実を知っている人は少ない
【NG】この事実を知っている人はそれほど少なくない

なんやかんや修飾語をイジイジして推敲していると、超魔融合で合体事故が起こって、妙な文章が生まれてしまうことがあります。

最後にちゃんと読み直ししような! ってことなんですが、否定語とかのまわりに修飾語があるときは、変な感じになっていないか、特に気をつけたほうがいいと思います。

おしまい

みんなも、絶対に参考にしてくれ!!!(強い意思)

またミスしたり気づいたりしたら、こんな感じのヤツをページを追加します。

それでは、みなさんに良きクリエイターライフがあらんことを。

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