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気になる統計 月別自殺者数について(2021年2月末の速報値)

2021年3月10日に警察庁から「月別自殺者数(2021年2月末の速報値)」が公表されました。2021年2月の自殺者数は1,626人で前年同月から162人の増(前年同月比11.1%の増)、前月からは52人の減(前月比3.1%の減)となっており、うち男性は1,095人で前年同月から64人の増(前年同月比6.2%の増)、前月からは32人の減(前月比2.8%の減)、うち女性は531人で前年同月から98人の増(前年同月比22.6%の増)、前月から20人の減(前月比3.6%の減)となっています。

厚生労働省のウェブサイトに直近5年の状況がまとめられているので引用します。

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直近5年の2月に対しては2017年(平成29年)に次いで3番目に高くなっています。例年2月は自殺が少ない傾向があり、特に昨年は例年に比べてかなり低かったので前年同月と比べると大きく増えている感がありますがそれ以外の年の2月と比べると特に増えているわけではないことが分かります。

またマスコミ等では女性の自殺が大きく増えているといわれており、今月も前年との比較ではそのとおりですが月次推移をみてみると次第に男性の自殺の増加率も高まりつつあります。

自殺と不況には強い相関関係があることが知られており、特にコロナ禍では雇用調整助成金等の政府の施策により正社員の雇用が比較的守られていたのに対し非正規雇用の状況が厳しかったため女性の自殺急増が注目されましたが、コロナ禍が長引くにつれて徐々に男性・正社員の雇用にも不況の影響が現れてきているのかもしれません。

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