読書ノート「岩井克人「欲望の貨幣論」を語る」(著:丸山俊一+NHK「欲望の資本主義」制作班 東洋経済新報社)
1.はじめに本書はNHKで放送された内容を本にまとめたもののようです。なお本書の主役の岩井克人氏の「貨幣論」はまだ読んでいません。本書についてはちょっと記憶が薄いのですが何かの書評を見て気になっていたので読んでみました。先日読書ノートを書いた「MMT 現代貨幣理論とはなにか」(著:井上智洋 講談社選書メチエ)と対比すると面白いなと感じます。
2.本書の内容について(1)貨幣はレヴェラーズだ「貨幣はレヴェラーズだ」というカール・マルクスの言葉をもとに貨幣の持つ社会的両義性が示