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西日暮里のそば屋

分割睡眠のことを散々喋ったその日、23時寝て2時に起きて6時に寝て10時に起きた。目覚めは最悪でずっと眠い。やっぱり分割睡眠は間違っている。

多分2時に起きたのは黒柳徹子さんが22時寝2時起きという変則睡眠をとってる記事を見たからだ。ゆっくり夜眠りたい。そんな思いとは裏腹に徹子になりたい欲を抑えきれなかった。自分体が徹子になりたかったなんて。

全然関係ないけど西日暮里に一由そばという蕎麦屋さんがある。どっちかっていうと日暮里より。路地を抜けていくと黄色い看板が目につく。

本当に昔馴染み、下町っぽい立ち食いそば屋さん。そばが一杯いくらとかは覚えてないけどだいぶ安かった記憶がある。そのそばを頼んで、横にある天ぷらを頼んで食べるのがいつもの流れ。

紅生姜をそのままあげた紅生姜天。めちゃくちゃでかいジャンボげそ天。だいたいこの二つを頼んで食べる。これがまたうまい。

たまに気まぐれコロッケ頼んでみる。これもうまい。

そばが激烈うまいわけでもない、どっちかっていうと天ぷら食べに来てる。でも天ぷらのせるもんないからそばも頼まないとでそば頼んでる感じ。でもそばはそばでなんでもいいわけはなく一由のこのそばがちょうどいいと言ったような不思議なバランスで出来上がってる。

この一由。今はやっているかわからないが、開店記念で毎週年「そばうどん無料」という爆弾企画をやってくる。そば屋でそばが無料。もはや炊き出しである。

でも流石にただそばを頼んで帰っていく人は少なく、一つでも二つでも天ぷらを頼んで帰っていくのである。

ちょうど西日暮里に住んでいた時は7周年記念だったか。一週間そばうどん無料にしてた。もちろん無料となると人はひっきりなしにやってる。しかも確か24時間営業。コンビニでももうやめようよと言ってる中そば屋がフル回転で店を動かしているのだ。頭おかしい。

特に一由のそば食べたくなるのは深夜。夜に天ぷらそばを食べている背徳感は何も変えがたい至福の時間なのだ。

その日も食べたくなって深夜にいく。深夜3時。無料ということもあって普通に客がいる。店に入ってすぐに気づく

店員が二人死にかけている

どう見てしょうてんがあっていない。そばの茹でる煙と一緒に消えていきそう。ギリギリこの世に止まっている感じだった。

なんか気まぐれてうどんを頼んでみたがしっかりそばが出てきた。うどんとそばの見分けはついていないようだった。

支払いも100円玉と間違えて50円玉を出してしまったが「ちょうどね」と言って回収していってた。人は疲れすぎる穴が空いているのがわからなくなるらしい。流石に声をかけて払い直した。店員は変な人だなあみたいな僕をみてた。疲れた世界から見ると元気は変人らしい。

味は相変わらず求めてる味だった。

次の年、流石に安い期間は三日に縮まっていた。それでもやんのかいとちょっと思った。

私も無料で開放する日を一年に一回作ろうかしら。

ちょっと開放とか意味わからなくなったから考えるのをやめた。

東京を出る前にもう一度行こうかしら。50円玉を山ほど握りしめて。

おやすみなさいってらっしゃい🙇‍♀️



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