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ボイス+パレルモ@埼玉県立近代美術館

埼玉県立近代美術館で開催されている「ボイス+パレルモ」展に行ってきました。この展覧会がやってるのは前から知ってたんだけど、全然観るつもりはなく…だけどどっかの新聞記事を読んでこの"ボイス"がヨーゼフ・ボイスのことだったんだ!と知って、途端に興味を持ちはじめました。なぜかというとU-NEXTに『ヨーゼフ・ボイスは挑発する』という作品があって、私はかかなり前からこの作品のことが気になっていたのでした。ということで会期終了ももうすぐだし、早く行かなきゃ!という感じで慌てて観に行ってきました。

しかしそれくらい、ヨーゼフ・ボイスさんが何者なのかを全く知らずにただ『ヨーゼフ・ボイスは挑発する』という作品のジャケット写真だけが気になっていた、ということでもあり…おそらく只者ではないオーラを写真から感じとっていたのかも?(下がその写真)

いやほんとに…すごい人物と出会ったときっていうのはだいたい「私はなぜ今までこの人のことを知らなかったんだろう…!」と思うのですが、今回もそうでした(そんな風にいろんな偶然が重なってめぐりあう人物が年々ラスボスみたいにレベルアップしている気がするのは気のせいだろうか?(^-^;)

てことでヨーゼフ・ボイス。私はいろんな美術展を観てきましたが、結論でいうと作品のわからなさ加減は今までで彼がナンバー1…!!「ボイス+パレルモ」という展覧会なので、ボイスの教え子のパレルモの作品も半分くらい占めていましたが、パレルモにはセロニアス・モンクやヨーゼフ・ボイスのために作った作品もあったりして、まだわかりやすかった。誰かのために作品を作る、という感覚はなんとなくわかるので。しかし…ボイスに関してはおよそ「これはなんかわかる」というものがなく、全てにおいてブッ飛んでました。

ヨーゼフ・ボイス《ユーラシアの杖》1968/69 クンストパラスト美術館、デュッセルドルフ ©Kunstpalast - Manos Meisen - ARTOTHEK
(写真は公式サイトから拝借)

インスタレーションという感じの映像作品もいくつかあり、とにかく理解してみようとじーっと見てみましたが、なぜそうしようと思ったのかまるでわからない。物体としての芸術作品もドローイングも果たして何を表現したかったのかさっぱりわからない。私の頭の中には?マークがたくさん浮かびました。今までで一番?マークが浮かんだ展覧会と言えます(笑)ずーっと首をかしげながら作品を観てまわっていた私でした。

なのですが…不思議なことにこれだけ自分の理解の範疇を超えてる人が存在したってことを知って嬉しいというか、まだまだ世界には面白い発見がある…そう思うと世の中もまだ捨てたものじゃないのかも、と思えてくるのでした。というわけでボイスとの最初の出会いになった、『ヨーゼフ・ボイスは挑発する』という作品をこの土日に観ようと思っています。

ちなみにこちらの展覧会は明日9月5日まで、そのあと大阪の国立国際美術館へ巡回するそうです(会期:10月12日~ 2022年1月16日)。

(写真の左がボイス、右がパレルモ)

ヨーゼフ・ボイス《ブリンキーのために》ca.1980年 ヒロセコレクション
(こちらの写真も公式サイトから拝借)


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