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【リフレクション】非デザイナーがデザインを学ぶ意味と「意味のデザイン」:Xデザイン学校2023アドバンスコース #1

 2年ぶり3回目のXデザイン学校で、アドバンスコースが始まりました。
 
 新しいことを学ぶ時には、正しく解釈できているかはさておき、講義から特に気になったことの考察を深めることが大事だと思っているので、noteを書きながら思考を整理していこうと思います。

1.非デザイナーがデザインを学ぶ意味とは?

 1年間継続して学び、自分の関心事の研究を進めていくモチベーションを維持するためにも、改めて「なぜデザインを学ぶのか?」を考えてみました。

 一般的に、デザインといえば「意匠のデザイン」のことを指しますが、一方で、広義のデザインでは「体験やサービス、ビジネス全体を設計」することを言います。つまり、時間、空間、ステークホルダーなど様々視点を動かし、多面的・多層的に物事を捉えてデザイン(設計)することだと、解釈しています。

 購入時点のみの満足(購入させたら終わり)や自社のみの満足(売上を上げればいい)など、これまである特定の場面や領域のみの満足を追求する傾向がありましたが、これからは、より視野を広げ、全方位の満足を満たすように設計することが求められています。ペルソナを1人設定して、満足させればいいわけではなくなってきています。

 なぜ必要なのか。社会貢献に寄与する企業姿勢を応援し購買するユーザーが増えてきたり、サブスクモデルのサービスの増加によって購入後のカスタマーサクセスが実現できる企業にファンがついたりといった社会の変化が起きており、それらに適応するビジネスの方法が必要とされているからです。

 そうした社会の要求に合わせて登場してきた職種が、UXデザイナー、サービスデザイナー、ビジネスデザイナーなのですが、今日の講義の中にもあった、三方(ヒト・モノ・ビジネス)よしのサービスを考える力は、上記デザイナーだけに限らず、経営やサービスに関わる人であれば、理解しておくべきスキルになってきています。

 私自身も、新規ビジネスを創造していく必要性に迫られていることもあり、こうした広義のデザイン(サービスデザイン)を学ぶことは必須なのです。

 加えて、私の専門は「体験からの学び」なので、これから1年通して、学びの体験をどのようにデザインするのか、についても理解を深めていく予定です。

2.意味をデザインするとは?

 さらにいま、三方よしだけでも不十分で、「意味をデザインする」ことが重要になってきています。

「意味をデザインする」とは何か。

意味のイノベーションとは、人々がモノを使用するための新しい理由を提案すること

「突破するデザイン」ロベルト・ベルガンティ

 iPhoneは「電池の持ちが良く、入力が速い」携帯から「楽しめる」携帯という意味を、
 Switchは「高機能・高画質」ゲームから「家族みなで楽しめる」ゲームという意味を
 Starbacksは「美味しいコーヒー」から「リラックスできる空間」という意味を提案しました。
 
 そうした、新しいものさし(判断基準や価値)を創造することが、意味のイノベーションであり、その意味を体感できるようにサービスをデザインすることが、意味のデザインです。

 では、なぜいま新しい意味が求められているのか。それは、いま製品に溢れすぎて、ユーザーは何を選べばいいかがわからなくなってきており、自分にとってその商品を購入する意味を求めているからです。みな、自分にとっての意味を欲しがっているんですね。

 よくマーケティングの勉強をすると、「ドリルを売るには穴を売れ」とよく言われるけれど、今後は「ドリルを売るには、DIY愛を売れ」とかに変わるのかもしれません。

3.何が意味のデザインなのか?


 新しい意味を提示して商品を販売するというのであれば、昭和のファッションを令和の若者が着たくなったり、USJのクリスマスのCMだって、新たな意味を創出と言えるのかなと思います。

 つまり、新たな意味を生み出すことで、既存の商品やサービスの購買欲求を生み出すこともできます。

 ただ意味のイノベーション、意味のデザインと言われるものは、新たな意味を創出し、その意味に合わせた新商品・新サービスをデザインし直すことだと思います。

 意味が変わるということは、新しいものさしができること。新しいものさしができれば、業界や分野などの境界も変わります。そうすれば、新たな要素同士の新しい関係線が生まれ、意味だけでなく、新たにデザインされたサービスや体験が生み出されるのです。そこまでするのが、意味のデザインなのではないかと思いました。

 今後は、自分のキャリアデザインという領域に、新たな意味を創造し、デザインし直してみるということにチャレンジしていきたいです。

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