ルノワール展
初夏ごろに行ったときの感想まとめ
まず何と言っても今回のルノワール展の見どころは≪ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会≫≪都会のダンス≫≪田舎のダンス≫≪浴女たち≫でしょう。
ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会
今回で初来日の≪ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会≫ですが、まさか自分の住んでいる日本に来てくれるとは思ってなかったし見られるなんて思っていなかったので本当に感激しました。
ちょうど展覧会に行ったのが初夏の頃だったので近しいかんじがして嬉しかったです。
この木漏れ日の感じといい人々の表情といい本当に明るくて幸せで楽しくてそんな絵でした。
絵の前に立っている時、幸せでした。
都会のダンス
このドレスの艶やかさに眼を奪われました。そして都会らしいツンとした感じが素晴らしいのです。
田舎のダンス
少し野暮ったいかんじがすごいです。
この二つをまとめて見るのは初めてのことだったのですが、比べて見ていると相違点が色々と見つかって面白かったです。縦横比も都会のダンスはどちらかというと縦に長く田舎のダンスは横に広い。背景も都会のダンスは葉が鋭利で田舎のダンスは丸みを帯びた葉。都会のダンスは画面が白っぽく田舎のダンスは黄味がかっている。そんな相違点を見られて面白かったです。
実はこのダンス三部作の残りの一つ≪ブージヴァルのダンス≫が同時期に名古屋に来ていたようで一度は並べて三部作観て見たいものです。
浴女たち
アダムとイブがいる楽園のような絵でこれを晩年に描いたとは思えない幸福さで本当にすごいと思う。「絵とは好ましく楽しくて綺麗なものでなければならない」まさにそんな言葉どおりな絵で言葉をそのまま可視化したような、そんな絵でした。間違いなく最高傑作です。
クロード・モネ
そういえば今回初めて美術館で音声ガイドを使用しましたがいろいろな視点から解説してくれるのであれはいいですね。そのガイドの中であったのですが右手が光っているように見える、尊敬の念が伺えるというのがまさしくそうだなと頷いてしまいました。窓から射す陽も逆光のようで画面が暗いおかげで光が際立っています。
草原の坂道
これを見たとき瞬時にモネの≪ひなげし≫を思い出しました。モネは華やかな画面ですがルノワールは若々しい強さや活気が感じ取れモネにはモネのルノワールにはルノワールの印象派があるのを再確認しました。
ピアノを弾くイヴォンヌとクリスティーヌ・ルロル
このすぐ隣にはあの有名なピアノを弾く少女たちがあったのですがこちらの絵はそれに比べて少しシックな感じ。ザ・上流階級のゆったりとした余裕とどっしりとした威厳じゃないですけどそんなものを感じます。
今回の展覧会は見たいものをたくさん見れた展示会で個人的に花とても満足のいくものでした。初来日作品もありまさか日本で観れるとはという感動が大きかったです。
幸い私は平日に入ったので人の入りはものすごく多いわけでもなく大きい絵は近づいたり離れたりして観られたことも良かったです。
"色彩は「幸福」を祝うために"そんなルノワールの世界が山ほど存在していました。
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