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K映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』20231107@TOHOシネマズ新宿

つんドル

元「SDN48」のメンバーで作家として活躍する大木亜希子が自身の体験に基づいて執筆した小説を、元「乃木坂46」の深川麻衣主演で映画化。

元アイドルの安希子は、幸せで充実した人生を歩んでいると自分に言い聞かせながら日々の仕事に励んでいた。しかし、ある日の通勤途中、駅で突然動けなくなってしまう。メンタルを病み会社を辞めることになった安希子は、仕事もなく、男もなく、手残り残高は10万円という厳しい現実に直面する。そんな時、友人から、都内の一軒家でひとり暮らしをする56歳のサラリーマンとの同居生活を提案される。予想外の提案に戸惑いながらも安希子は、ササポンと呼ばれるその中年おじさんとの奇妙な同居生活を始める。


元アイドルの会社員という肩書きを自分が思っている以上に周りは気にしてくれなくて、自分の存在価値が周りよりもあることに執着し続けて壊れてしまう。
そんな彼女を救った、何も気にしない、誰とも浅く、深く付き合わないおじさん、ササポン。家族でもない、恋人でもない、友達でさえないこの人。人との関わりを完全に絶って、自由に生きているというのはある意味スーパー自己中なので、現実社会でどれだけ現実的なのかは一旦置いておいて、
"他人の"優しさを感じる作品としてすごくいいキャラ付けだった。


主人公を演じたのが、元乃木坂46メンバーで現役時代はあまり人気とは言えない立ち位置にいた深川麻衣である点が、リアリティと説得力を生んでいた。合わせて大学の友人で芸能界ではグラビアで活躍したが今は同じバイト先で出会う友人として登場した柳ゆり菜も本人とほとんど似たような境遇の役で登場し、久々だなーと思いつつその説得力を感じさせられていた。
キャスティングが粋。
オフィシャルサイトに元アイドルから一般企業や他の職種に"転職"した人たちのコメントが載せられているのもすごく面白くてこの作品への敬意と愛が感じられた。

ぜひ読んでみてほしい→https://tsundoru-movie.jp/comment/


K

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