なぜ美容師は話が上手いのか
新しいヘアスタイルと居心地の良さを提供する仕事
仕事初めを整った頭で迎えたく、正月に美容院に行ってきました。
髪を切ると「人と会うスイッチ」が入ります。今年の抱負なんかを美容師さんに話してしまったせいかもしれません。
あなたも同僚や友人に言えない話を、なぜか馴染みの美容師さんには話せてしまう経験はありませんか?
利害関係がないから躊躇しないのもありますが、美容師さんの話の上手さにも要因があります。
炭酸シャンプーのお得な初回クーポンを動機に頻繁に美容院を変えるような節操ない私でも、いまだに話が下手な美容師には遭遇していません。
きっと、カットを担当する一人前の美容師になる前に、まずはシャンプー係やアシスタントを経て、その中でトークスキルを身につけていくからだと思います。
当然ながら接客業は提供するサービスに心地良い対応も含まれます。
綺麗なハサミを上手く扱えても、口先が錆びていては仕事にならないのです。
話が得意な人と苦手な人の差
美容師を志す人の中には、人前での話が不得手な方も一定数いると思います。
ですが、仕事を通して必ずトークスキルを会得します。
なぜでしょうか?
それは、
何度も話しているからです。
新米美容師は、おそらく一日に何十回もシャンプーをするでしょう。
何十回も耳に水が入っていないか気遣い、
何十回も天気の話をして、
何十回も近所に住んでいるか聞きます。
慣れてきたら、自分がよく行く定食屋の話なんかを入れ込んでみます。
盛り上がったら、お客さんの食の好みに展開します。
それを見て先輩は成長を評価します。
指の手荒れに悩み出す頃には一人前になるのでしょう。
もしあなたが、美容師のようなトークスキルが欲しいと思ったら、それは可能です。
なぜなら彼らも、後天的に仕事を通して練習をして成長してきたに過ぎないからです。
あらゆる仕事に話術が生きるのは想像に難くないと思います。
話せるか否かは、話す練習をしたか否かです。
話す練習とは
ボクサーが シャドーボクシングするのは理由があります。
見えない敵とイメージ上で戦うと、自分のフォームが矯正されるのです。
体勢が崩れると打ち方のクセが出るとか、重心を後ろに置きがちだなど、実戦を想定する過程で課題が見えてきます。
シャドーボクシングのように「話すスキルを伸ばさねば」と目的を持って人と接すると発見がたくさんあります。
・気がつけば「みたいな」を使っている
・この質問をすると話が広がる
・肯定のリアクションをすると相手は盛り上がる
それぞれに存在する修正点を一つひとつ試行錯誤できるから積み重ねていけるのです。
もっとも効果的な練習は、作り込んだ文章を他人に話して、感想をもらう方法です。
シャドーボクシングよりも、トレーナーにパンチの角度や体の入れ方を全て指摘してもらった方が成長が早いですよね。
話し方も同様で、技術を持つ講師に指導してもらえば素早く獲得できます。
一端の美容師になるのに何年を要するかは分かりかねますが、人前で雄弁に語れるようになるには3ヶ月です。
こちらでもたくさん記事を書いています。
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