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あのたび -芸術の町ウブドと犬-

 クタでは毎日マタハリというローカルスーパーに行った。ここの焼き立てパンが安くて旨いのだ。チェックアウト後にも行こうとしたがまだ開いてなかった。朝10時に前日予約していたプラマのバズでウブドへ。1時間で到着。

 中心の通りから少し南へ離れたサリバンガローに泊まる。30000Rp(≒420円)で朝食とホットシャワー付き。幸せ。ここに来るまでに日本人女性をちらほら見た。クタの喧騒から離れるとここウブドは自然豊かで静かで涼しく過ごしやすい。ボクが旅行した20年前の時点でさえ、日本から移住をしたいという女の子が多かった。

 サリバンガローでも一人日本の女の子が泊まっていて、飛行機で日本から9時間で来たと言っていた。ボクは陸路海路だけ通って5ヶ月もかかってしまいました(汗)。と少し会話した。
 サバサバして一人でも生きていけそうな強そうな子だった。

 昼はガイドブックに載っていた豚の丸焼き(バビグリン)を食べに行った。12000Rp。豚の皮、肉、腸などいろんな部分を少しずつ削って盛り合わせてくれる感じ。うまいが歯にめちゃ挟まって爪楊枝ほしい。夜はナシゴレン+ティー。5000Rp。宿は花の香りが溢れ、七色の鳥の声がさえずり、鯉や鶏もいる。ただ蚊が多いのだけが残念。蚊帳はあるけど。

 ウブドは自然が豊かなだけでなく芸術の町としても広く知られている。世界中のアーティストが集まってきていて個性あふれる作品を制作しているという。ただの庶民の一軒家でさえ、ふんだんに装飾が凝らされており、入って中にお邪魔したくなるようなデザインのものが多い。ショップやカフェなんかはさらに素敵だ。竹細工の家具製作修行という目的で来ている日本人もいた。

 ボクもウブドで少しのんびりと、とは考えたのだが難点がひとつだけあった。

 である。

 ほぼ全ての家で1頭は飼っているだろうと思われるほど道端で犬をよくみかける。野良犬を含めると10メートルおきに居座っているといってもいいくらいだ。
 それがまたボクに対して明らかに敵意をムキだしにして吠えかかってくるのだ。ボクは町中をただ散歩したいだけだというのに嬌声の大合唱である。ヤツらはどんな菌を持っているかもわからない。噛まれでもしたら一大事だ。最悪帰国というハメにもなるだろう。結局ボクは道路の反対側までよけて足音も静かにおびえながら町を歩くことになる。
 ほぼ全ての犬からこれほどまでに嫌われるというのはボクが犬の嫌いな匂いを発しているからだろうか。確かに日本で新聞配達していた頃もよく犬に吠えられた。

 旅行先では自然や動物に触れる機会も多くなる。キレイだかわいいなどと油断せずに最低限の安全は考慮に入れておいた方がいい。

 タイのカンチャナブリでは、自転車で数時間の所に『この木に何の木 気になる木』に出てくるようなジャイアントツリーがあると勧められた。しかしその途中には難関の狂犬がいるのだという。
 ある日本人は運悪く噛みつかれて病院送り、またある1人はあまりの吠え声と恐ろしさに木までたどり着けず引き返してきたという。海外では犬あるいは猫も気をつけたほうがいい。日本のように予防注射を打っているとは限らないので…

 ぐっすり眠って翌朝の朝食はパンケーキとフルーツ盛り合わせ。雨上がりに散歩して楽しむ。他にも素敵な宿があると聞いてサリバンガローに2泊したあと、違う宿(名前忘れた)に2泊した。どこも値段相応に素晴らしいので、いろんなとこに泊まってみることをオススメする

 ウブドではケチャダンス見て再び闘鶏を見物して、サテをつまみにバリワイン飲んでのんびり暮らした。住みたくなる気持ちもよくわかるホントにいいいい町。移動したくなくなるよ。

バリ島ルート

(つづく)


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