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あのたび -クチンのなめ猫-

 マレーシアのクチン(KUCHING)は中国系の影響が強いからか、まんじゅうをそこらで見かけてよく食べた。朝に3個4.3RM。昼も2個3RM+ジュース1RM。お腹が便秘気味なのでヤクルトぽい乳飲料1RM水1RM買う。

 そしてクチンにはネコ博物館があるというので興味が沸いて向かってみた。ネコの動物園というわけではなく、世界中のネコグッズを数千点集めている所というところだ。入場料は無料。市内からは少し遠いのでバスで行きは0.8RM。帰りは1RM出したがお釣りがなくもらえなかった。

 博物館には『ドラえもん』があるだろうことはまあ予想できたが、驚いたことに『なめ猫』が数体飾られていた。今の日本人で知っている人がいるのだろうか? 昭和時代に流行ったキャラクターで、ネコに学ランを着させてヤンキーのようなファッションをさせているというものである。

 現在でも公式サイトが残っていた!

 なぜマレーシアの、あまり日本人も来ないであろう都市に日本の『なめ猫』が飾られているのだろうか。博物館のオーナーは相当なネコグッズマニアなのだろう。わはは

 翌日国境を越え、インドネシアへ抜ける予定なのでパン1斤1.4RMと大きめサイズのジュース1本1.4RM買う。夜は魚入りお粥2RM食べて寝る。

 翌朝、宿の朝食をもらおうとしたが遅く起きたのがいけないのか何も無かった。チェックアウトして9時前にバスターミナルへ0.7RM。しかし多くの長距離バスは8時発だった…。次は11時発があったからまだよかった。

 20年前の当時はスマホもなくネットも黎明期。時刻表を調べるにも現地に行かねばならず、乗り過ごすということは多々あった。まあ金は無いが時間はバカみたいにあるのが旅人なのでたいていはなんとかなるのだけど。

 そこからインドネシアのポンティアナク(PONTIANAK)行のバスが45RM(≒1400円)。そもそもこの国境を外国人が通れるかという情報もあやふやだし、もちろん外国人はボクしかいない。あとは現地のマレーシア人とおそらくインドネシア人。

 2003年当時のインドネシアはビザ無しで観光目的ならば2ヶ月滞在可能という太っ腹だった。それが2004年からビザが必要になるかもみたいな噂があり、国境で追い返されたらどうしようかなどと不安でいた。そんな誰も通らないようなルートを進むというのがボクのアイデンティティになっていた。

 ターミナルでテー(茶)を飲み時間を潰すと、バスは昼前11時半に出発。国境で一度降ろされパスポートにスタンプを押してもらい再び乗り込む。意外とあっさりと国境は通過できた。夜8時半にポンティアナクに到着。こちらは郊外のターミナルではなく町中で降ろされて助かった。

 Hotel Patria 40000Rp(≒560円)。1RM=2100Rpというレートで余った19RMを39900Rpに交換してもらった。半端なマレーシアコインはプレゼントした。もう持っていても使わないだろうし。なぜかタイバーツが1枚混じっていた。

 天気はあいにくの雨だが、船会社を探さなければならない。ここからシンガポール行の船があるかどうかというのが一番の問題だ。びしょ濡れになりながらも、国営船会社のペルニ(Pelni)を見つけた。3日後の18日の朝4~6時に船が到着し、シンガポール少し南のタンジュンピナンへ行くという!やった!料金は最下層クラスで214000Rp(≒3000円)。

 今は持ち金がなかったので、今日は寝て明日またチケットを買いに行くことにした。

マレーシアルート
後半は右

(つづく)


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