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家庭に問題があったためにアセクシャルに気付きにくいというパターン

「運命の相手との愛で、人は救われます。
異性と愛し合い、結婚し、家庭を持ち、子供を持って初めて、私たちの苦しみは報われます。私は今、回復の過程にあると、妻(旦那)と子供を見ていると、そう思います。」

これはアダルトチルドレンの自助会で、複数人の人たちが言っていた言葉です。
私は自助会には一箇所しか通っていなかったのですがこのような言葉を結構な頻度で聞かされ、爆裂に自分を責めていました。

本心では、「性愛結婚して家族を作る」しか救いがない?!よく言い切れるな!同性愛者とか、ACの自覚がすごく高齢になってからの人とか、もともと異性が苦手な人とか、子供がどうしても苦手な人とか、他人と暮らせない気質の人とかそういうの全部ガン無視かい!!
あ、この人ら、もしかしてそういう人らが少数派で反論できないのわかってて言ってるのかな?あ、やばい、自助会なのにすっごい腹たってきた…。だめだよ裁いちゃ(※自助会ルール。他人の発言を裁かない、というやつ)…これは私の嫉妬だ…家族の愛は何よりも素晴らしいんだから…あらゆる宗教がそう言っている…それに私は反出生主義じゃない…この感覚を理解できないのが問題で、あの人たちは悪くない…ここは自助会だもの…裁くな…。
あーーでもなんで私がいつもこの不快感をねじ伏せなきゃいけないんだ、フェアじゃないよなあ、ほんとこの事実に一番腹たつ…疲れた…帰りたい…帰ろう…。

の繰り返しでした。
その時は自分がアセクシャルと自覚はなかったのですが、「なんとか異性と性愛の絆を作らねばこの苦しみからは抜けられないのか」ととにかく絶望しました。
性格がバカなほうの真面目なので、アダルトチルドレンの回復のステップ全て終わるまで行かなきゃいかんな…とその自助会に一年ほど通っていましたが、上記の言葉責め(私にとっては)に耐えきれなくなりました。通うのをやめたら、だいぶ具合が良くなりました。

家庭環境に問題があった人は、アセクシャルという性質を、原家族から植え付けられたもの、原家族によって欠落させられてしまったものだと考えてしまい、自責と恥から無性愛を気付けない、否定するパターンがあると思います。
私もそうでした。
私は既に奴らに絶縁状を叩きつけて久しいですが、私の原家庭はお手本みたいな男尊女卑DV家庭だったので、セクシャルの問題を含む生きづらさについては全部親のせいだ!バーーーカ!とぶん投げてきたのですが、セクシャルについてだけは違ったようですね。
生きづらさって、親から与えられた後天的なものが8割くらいだとは思うんですが、残りの2割は自分の気質、先天的な問題で、それこそ自分で気づかなきゃどうにもならないことで、結構冷静に生きづらさを観察して気づかなきゃいけないから、無茶苦茶大変です。
大変だけど、頑張ってくれた子供の時の自分のために、ちょっとずつやってあげなきゃいけないんですよね。

被害者意識と思い込みを丁寧に濾過して、よーーーーく細かく自分の対人関係を思い出してみると、やはり初めから、性的な惹かれというものは私の人生に無かったです。 

アセクシャルの利点として、常に宇宙人の感覚なので、人間に偏見を持たず広く関心を持てるという性質を利用して、いろんな友達をたくさん作って、アセクシャルの理解を深めていくのがいいかなーと思っています。

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