蟹座　15度（14.00～14.99）

蟹座　15度のサビアンシンボル
「ありあまるほどの食事を楽しんだグループの人々」
A group of people who have overeaten and enjoyed it.

14度で精神性の極点に到達した蟹座は、15度で反転し物質性の極点に向かいます。

これは精神性の極点も物質性の極点も同じようなものである、という話で。例えばヨガを極めた方が、急にヨガから離れてビジネスに邁進し、そしてそこで満足したらまたヨガに戻るというような人の成長の螺旋的現象を表しています。そしてここでは、その物質性の方に極端に振った状態の蟹座が現れたのです。

人は一つの状態を「これが私だ」というように固定し、正解のようにしてしまうと即座にそれに囚われます。それは例え到達したものが精神性の極点であっても、十分に満足したなら方向を転換するのが健全な流れである事を示しています。その為、この世界にはどの要素も大抵は二つの極点が用意されており、その中間（中道）を生きるには、各々の時点で行ける極点を交互に体感することが大切なのです。

それは大抵の物語が2次元的な要素を複合して描かれているように、もし徳の高い僧侶が二人いれば、そのうち一人は清廉潔白でもう一人は自由奔放という形をとることで特定の「理想的人間」を作り出さないよう、本能的に気をつけているのではないでしょうか。

浄土真宗の「悪人正気」の教えにしても、悪人の方が阿弥陀如来に救われると説いていますが、もちろん「だから悪い事していいよ」という話では無く「自分の素直な道においてやらなければならない事なら、それは悪行であったとしても、いやむしろ”だからこそ”阿弥陀如来は救ってくださる」という思想であるように、この15度の蟹座は純粋に人生を楽しむという方法において14度とは真逆の物質性を全力で満たそうとするのです。

ある意味この蟹座は、恐ろしいほどの気合を入れて物資性を追い求めているので、他人の制止に対し聞く耳は持っていないでしょう。

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