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我が家のEvaluation体験記#1 by あつこ

私が前回書いた記事では、Evaluationの全体像について触れたので、今回は我が家のEvaluation体験について書きたいと思います。もう5年以上も前のことなので、記憶が曖昧なところもありますし、手続き方法などすでに変わってしまっていることもあるかもしれません。

そういうわけで、これは飽くまで私たちの体験記というつもりで読んで下さいね。そして、もしわからない事や質問があったら、ぜひニューヨークこどもサポート(kodomo.nyc@gmail.com)までご連絡ください。

さて、我が子のEvaluationは、ブルックリンの日系幼稚園から勧められ、先輩ママCさんから「受けておいて損はない」とアドバイスされたところから始まりました。問題行動について興味がある方は、(課金されますが)「針のむしろ」と言うブログ記事をお読みになると参考になると思います。

我が家ではEvaluationを受けると決めてから、まず最初に「Evaluationを受けたいのですが・・・」と、New York City Early Childhood Direction Center in Brooklynに電話で連絡をしました。

このNew York City Early Childhood Direction Center、残念ながら2019年夏に閉鎖してしまったのですが、障害を持つお子さんと、その家族をサポートするための様々な活動をしているNon Profit Organizationです。保護者とEvaluationを行うDOEの橋渡しも、そういった活動の一環として行われていました。ニューヨークには、他にも幾つかこうした団体があります。

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Evaluation希望を伝えてまもなく、私たちが住む地域で、Evaluationを請け負っているAgencyのリストが郵送で届きました。すぐにリストに載っているAgencyに、片っ端から電話をかけ始めたのですが、なかなか通じません。やっと通じたと思っても留守電直通とか、「うちではEvaluation はもうやっていない」と、けんもほろろに断られるとか、「担当者がいないので、この日時に電話をかけ直して」と言われてかけ直すと、「そんなの知りません」と言われてしまうことが続きました。

ご存知かもしれませんが、こういうことってニューヨークでは割とよくあることなんです。私が夫(アメリカ人)と結婚した際に、グリーンカードを弁護士を通さずに申請した時にも、移民局に『タライ回し』とか、『「そんなん知らん」とシラを切られる』とかよくありました。理由はいろいろありますが、話し出すと長くなるので、以下省略。

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私が、そういう理不尽な扱いを受けた時には、深呼吸、深呼吸。(これは禅修行だ)と自分に言い聞かせながら、どうにかして共感できる部分を探しつつ、根掘り葉掘り話を聞いてみるよう心がけています。

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「お忙しいときに色々聞いて申し訳ないんだけど、この件について答えられる人は誰かオフィスにいますか?」とか、「今いないのであれば、いつ来ますか?」など、飽くまで礼を欠かない態度で、世間話も交えて結構しつこく話を引っ張ります

日本だと変なやつだと敬遠されそうですが、アメリカ人だと話好きな人が多いし「大変だねぇ」などと言って共感を示しているうちに、心を開いて知っていることを教えてくれる、ということも結構あります。(そんな余裕がない、というときは「あなたの上司を出して下さい。」というのもありですが・・・。)

私たちがEvaluationを申し込んだ時も、そんな感じで夫と手分けしてあちこちのエージェンシーに問い合わせたのですが、全然埒が上がりませんでした。そして、この『電話をかけて返事が来るのを待って、折り返して、「知らん」と言われる不毛なプロセス』を繰り返しているうちに、1ヶ月以上の時間が経ってしまいました。

こどもサポートで教えていただいた情報では、『DOEには、申し込みから60日以内にサービスなどを手配する義務がある』と聞いていたのに、30日以上経っても全くEvaluationが始まらない。だんだん頭から湯気が上がってきました。(禅修行の道は厳しいですなっ)。

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頭から湯気は上がるけれども、これ以上どうしたら良いのかわからない私達。もう一度New York City Early Childhood Direction Center in Brooklynに電話をして状況説明を試みました。

そうしたら有難いことに、「それでは、こちらから連絡をしてみるので二三日待って下さい」と言ってくれたのです。地獄で仏!そして、なんと!!その翌日にDOEのCPSEから電話がかかってきました。やっとEvaluationへの第一歩が動き出しました!

ちなみにご存知かと思いますが、DOEはNew York City, Department of Educationのことで、 日本で言えば教育委員会みたいなものです。

またCPSEはDOEのー部署で、ニューヨーク市内在住の3〜5歳の子供達がSpecial Education Servicesを受ける際の手続きを管轄しています。

いちどCPSEから電話がかかってきてからは、こちらが戸惑うくらい、毎日のようにEvaluation関連の電話がかかってくるようになりました。しかも、電話がかかってくる度にいきなり「2、3日後にスケジュール入れられますか?」と聞かれるのです。

「(地下鉄とバスを乗り継いで1時間半ほどかかるCPSEオフィスまで)子供を連れて明後日きて下さい」とか、「3日後にスピーチのEvaluatorがお宅に行きますが、いいですか?」とか。私はスケジュールがフレキシブルな立場だったので、なんとかなりましたが、両親がフルタイムでお仕事をしている家庭だったら、これはものすごく負担だろうな、と思いました。

またEvaluationが始まってからも、CPSEが日本語を話せるEvaluatorを探していると言って、時間をロスをした事がありました。これは、『Evaluationは子供のNative Languageで行わなければいけない』という法律があるからなのです。また、バイリンガルの子供は、必ず通訳をつけなければいけないそうです。でも、今だからわかるけれど、ニューヨークには日本人のセラピストさん(≒Evaluator)も、いないわけではないのですが、絶対数が少ないのです。

この問題は、保護者がEvaluatorは英語を話す人にしてもらって、通訳をつけることで解決する事ができます。私たちも結果的にそういうことになり、通訳はCPSEが探してきてくれました。

でもEvaluationの通訳はとてもシンプルなので、日本語と英語が話せる人であれば、プロでなくても割と簡単にできます。Evaluationを経験したことのある保護者の方などであれば、なお良いでしょう。こどもサポートメンバーの中にも「Evaluationの通訳をやっても良いよ」という方が何人もいます。

これからEvaluationを受ける方であれば、最初から「通訳は自力で探すので、英語話者のEvaluatorを手配して下さい。」と頼んでしまうのもEvaluationを滞らせないための一つの方法かなと思います。

私たちのEvaluationの最初のプロセスはCPSEオフィスであり、Social Workerからの聞き取りでした。「出産は妊娠何週目だったか」から始まり、「寝返りを打ったのはいつか」「ハイハイをしたのはいつか」「歩き出したのは」「最初の発語はいつか」などを細かく聞かれました。聞き取りは2時間ほどかかったでしょうか・・・。そこで息子君の問題行動についても話したように思いますが・・・。

申し訳ないのですが、今日はもう、私が力尽きてしまいました。

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長くなった上に、全然前に進めない、我が家のEvaluation前半と同じようなブログになってしまいましたが、次回はぜひ、Evaluationの後半とその結果について書けたら、と思っています。かなり明るい未来が待っていました!

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今週はブルックリン植物園の八重桜が満開になりそうです。

皆さんも体調に気をつけつつ、春を満喫して下さいね。

あつこ


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