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中年時代とルッキズム

さてkpopといえば
なのか
アイドルといえば
なのか
元々が疎い分野の為に詳しいことはわからないのだけれど
そこで使われる独特な言葉がある。

ペンミやらカムバやら
おそらくなんらかの略語だということはわかるけれど
一見すると何なのかがわからない言葉の数々。

ところがほとんどが聞き馴染みがあることに気づく。
何故?と
思い出したところ
かつて私は「少女時代」が好きだったのだ。

それは遡ること14年(!)前の2010年
日本デビュー曲のGENIEのいわゆる「美脚ダンス(こういう言い方がまだOKであった平成後期コンプライアンスという言葉を聞くにはまだ先の話)」とともに鮮やかに現れた
9人の女神たち。

とはいえ最初はこれまたkpopあるあるで
顔と名前がわからない。その前に何人かもわからない問題もしっかり体験したのだけど。
元々相貌失認気味であるし。(なのでもし何処かで出会って私が無反応であったら遠慮なさらずお声がけください)

音のピッチには鈍感だけれど声音というのか声質に対しては
私独自の感覚がある(性格がよく出るものだと思っている)ため
声で判断していくうちに個性がだんだん鮮やかになっていって
どの子も全員愛らしく箱推しはその時からの習いなのだろう。

そうはいっても
好みの雰囲気の外見ってのはあって
少女時代の中ではまずサニーさんがその声も相まって最初に認識できたし
ああいうファニーな魅力溢れる外見は一番好みである。

ここで軽く私の感じる全メンバーの好きポイントをご紹介
(韓国のしきたりに倣って年齢順)(途中で脱退メンバーも含める)
テヨンさん 小動物の可愛さパワフルヴォーカル
ジェシカさん 女王様キャラ 声質が紫水晶のように尖っててキラキラしてる
サニーさん ロリータ感ある 声質がふわふわカラフル綿飴みたい
ティファニーさん 声デカい人に悪い人はいない プリバッコーンの笑顔
ヒョヨンさん ダンスマシーン 声質ユニーク ソロ曲のsoberかっこいい
ユリさん 実は一推し 性格に親近感 ソロアルバムの最後の曲ending creditは名曲
スヨンさん 顔不二家ペコちゃんスタイルおばけ 一番アイドルとしてのダンスが上手いと思う
ユナさん 清楚な美少女外見なのに性格少年 王子様感
ソヒョンさん しっかり者マンネ 声質ソフトで幅がある

軽くといっても9人分だと量あるな…。

閑話休題

ルッキズムという言葉がある。
外見至上主義とでも訳せば良いのだろうか?
今の世のポリコレだとかコンプライアンスだとか
なんだか知らないうちに気色悪いカタカナ用語が跋扈しているが
裏を返せばそういったことを小煩く唱えないといけないような世界になっているのだなとも思う。
全てお膳立てされた道徳観価値観。
それでいて根本的な精神の持ちよう即ち己で考え判断することを希薄化させて
雁字搦めにするというダブルスタンダードの世界。

アイドルなんてルッキズムの最たるものではないのか?
「推し活」を国を挙げて奨励する風潮なのに。

なんてそんな偉そうに言っていると
じゃぁ自分はどう考えているんだ?と問われるだろう。

それに対して私はこう答える。

かつて少女時代が好きだった頃
私は幼少期からのアトピー性皮膚炎が
中年も終わろうという時期になっても一向に治らず
人間ではないような姿をしていた。
硬い皮は赤黒く熱を持ちひび割れからは滲出液が吹き出す。
包帯をぐるぐる巻きにしてなんとか体を保っているけど
包帯に滲出液が乾いて皮膚に貼り付き
剥がす苦痛に毎日耐えるような
終わりの見えなさに
この体を消してしまいたいとさえ思っていた。

そこに現れた美しい姿で歌い踊る女の子達。
それは救いであった。

毎日視界に入ってくる己の醜い姿。
心はとうの昔に凍りついて何も感じないようになっていたけれど
少女時代を見て
「ああ人間の身体というものはこんなにも美しいものなのだな」と心底思うことができた。

容姿に例え恵まれたとしても幸福である保証にはならないし
ちょっとやそっとの「感動を与えたい」というくらいの精神では人の心は動かせない。

モデルであれアイドルであれ表に出てそれを生業にしている人は
己一人の我欲(から例え始まったとしても)を超越して
謂わば我々をも包括した「身体」となって存在している。

我欲を増長するルッキズムはごめんこうむるが
美しさの表現を己が使命とするのは素晴らしいものだと私は思うのである。

勿論全てのアイドルがそのような覚悟とは思わない。
青春の一時を引き換えにする犠牲が仮の崇高さを齎すこともあるだろう。

だがしかしこうも思うのである。

あなたが「美しい」と感じた推しは
あなたの心の中に「美しい」と思う感情がある故に
「美しい」存在であるのであり
したがって
「美しい」のはあなたの心だ
ということである。

それは地球上に何故人間が誕生したのか?という問いへの
美しい答えの一つである「地球の素晴らしい姿を見るために」
という言葉と同じくらい崇高なものであると思うのだが如何?


(因みに少女時代で一番好きな曲はkarma  butterflyです)




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