ヒーローになる大チャンス 令和元年12月10日 人とチームのハッピーファースト 17号

Brilliant Future Consulting代表石原孝尚です。

このnoteは、

高校、大学教員を経てサッカーコーチとして世界も経験し「人とチームが幸せに」という思いで2019年10月28日から毎日お届けするつもりが最近は休みがちな笑、みんなの未来を明るくするきっかけを提供するノートです。

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今、北海道の高校の校長先生とZoomでお話をしました。

【何もないは大チャンス】

田舎で「子どもたちや大人が希望を持ちにくいのかもしれません」というお話になり、僕は「何もないのは大チャンス、ヒーローになるチャンスです」とお伝えしました。

前提条件が悪いなかでチャレンジすると多くの知恵も手にしますし、うまくいけば、それは自分たちだけでなく周りを勇気付けます。だからヒーローになりやすい。

僕が帝京高校の教員の後、今もスポーツ振興アドバイザーをさせてもらっている岡山県高梁市にある吉備国際大学で教員になることになりました。

当時、高梁市は僕にとっては宝の山でした。スポーツ施設は立派なのに利用者が少ないから使い放題、テニス場、野球場、サッカー場の近くに宿泊施設もあって。

すぐにスポーツ振興課の方とこの施設を使ってサッカー交流戦をしましょうと提案しました。町の方々は比較がないので良いものに気づきにくいのかもしれません。

サッカー交流戦(フェスティバル)を開催し、選手、保護者含め、一夏で延べ4000人(宿泊1000泊)を集めました。

都会でこの人数はもしかしたら普通かもしれませんが、人口3万人、そのうち65歳以上の高齢者が4割のこの街ではすごいことだと思います。

【なでしこリーグを目指そう】

僕が大学の教員になった時は、吉備国際大学女子サッカー部は中国リーグを戦っていました。僕は「どうせなら大学生だけで、なでしこリーグ(日本女子リーグ1部)を目指しましょう」と言いました。「町を巻き込んでみんなで元気になれる」とも思いました。

僕は何かをする時、ロールモデルになりたいと思っています。その頑張りが今後の周りの役にもたつし、その方が人が燃えるからです。

試合でも「負けないぞー!」というリーダーに選手は「おー!」とはならず、ついてきません笑。

「売り上げは去年と一緒でいこう!」、社員は「おー!」とは絶対なりません。

不可能でも「日本一になろう!!」とか「優勝しよう!」とか、自分たちにはちょっと難しいかもと思うぐらいで、「優勝したらすごくない?」となって「おー!!」と言いやすい。

「この田舎から大学生だけでなでしこリーグのチームになったらすごくない?」でした。そして、「田舎の大学でも頑張ればなでしこリーグにいける」というロールモデル、みんなの夢がひろがるチームになってほしかった。

そこからはトップリーグ機構の仲間にコンサルにはいってもらったりしました。とにかく監督、選手が地域貢献も含め本当に頑張っていました。

1部にいくまでに社団法人にすることやお金の問題、いろいろありましたが、僕がINAC神戸で監督の時、吉備国際大学はなでしこリーグ1部に昇格し、リーグ戦も皇后杯も対戦しました。

吉備国際大学時代の石原ゼミの選手たちとINACの監督として試合ができたのが感動的でしたし嬉しかった。

今では高梁市になでしこリーグ1部の試合が開催できるスタジアムもできました。

【生徒が来たいと思える学校にする】

どの学校も生徒に多くきてもらおうと思います。ただ、生徒が満足する学校でなければ、「あなたはこの学校には来ないほうがいい。違う学校がお勧めだよ」と言わなければいけません。子どもを犠牲にしてはいけないって思います。

僕が帝京高校で教員をしていた時、担任もしていたサッカー部の選手が「卒業後、石原先生の岡山の大学に行きたいです」と言ってきました。僕は親御さんにも会って「僕のところでやりたいと言ってくれるのはすごく嬉しかった」。でも「絶対に来ちゃいけない」と伝えました。僕としては彼が一緒にプレーしてくれればチーム力もあがるし周りの選手にも良い影響を与えられる」。でもそれは彼のためではないと思いました。

彼は今、J1でレギュラーとして活躍してくれています。

僕はチームを作るとき、「選手がプレーしたい」と思えるチームを考えます。選手が来たいチームは「成長できる喜びがあるチーム」です。

強いチームに行きたいと選手は希望しますが、それは「本人の成長、活躍がある」ことが前提条件です。「勝利のために自分を犠牲にしているチーム」からはみんな離れていきます。

なので学校が考えることは「生徒が笑顔で未来の準備ができる。可能性を引き出してあげれる学校」だと思います。

「それは理想だよ」と僕はよく言われます笑。でも逆にそういう学校じゃないのに「どうやって生徒に選んでもらえるんでしょうか」と思います。生徒が満足していれば後輩にも「良い学校だよ」と言います。

美味しかったレストランは「人に紹介したくなります」。だから学校現場が考えるのは「この場所は子どものため、子どもの未来のためなのか」だけだと思いました。

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★ 石原 孝尚(いしはらたかよし)
Happy First Achievement 「ひとりひとりの幸せの先に成果がある」
サッカーコーチ・グローバルディレクター・自治体スポーツ振興アドバイザー・サッカー解説・企業研修講師
1977年4月8日生まれ 愛知県春日井市出身

金沢大学卒業、筑波大学大学院に進学しサッカーU21男子日本代表や女子日本代表スタッフ。大学院ではコーチングとともに健康教育学を専攻、修士論文のテーマは「母親のメンタルヘルス」。

大学院修了後、前橋育英サッカー部コーチになり現在タイでプレーする元日本代表細貝萌やセレッソ大阪田中亜土夢を指導。帝京高校ではプロ野球ソフトバンク中村晃や日ハム杉谷拳士、阪神原口文仁を教員としても指導。清水エスパルスの大久保拓生やサンフレッチェ広島の稲垣祥など多くのプロ選手も育て、新宿歌舞伎町ホストで活躍中のROLANDも指導。

大学教員を経てINAC神戸監督として澤穂希、川澄奈穂美らと史上初の四冠。その後アメリカに拠点を移しアメリカ女子プロリーグSky Blue FCのコーチに就任。アメリカ代表キャプテンChristie Ramponeなどアメリカ、オーストラリアなど各国代表選手たちを指導。その後、浦和レッズレディース監督、オーストラリア女子プロリーグMelbourne City FC Ladiesコーチ。
現在、FCふじざくらグローバルディレクター、岡山県高梁市のスポーツ振興アドバイザー。自身の経験を生かしてHilton Tokyoなど企業研修も行う。

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