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【ないものねだり】と割り切る転職


#転職体験記

私自身は、4回ほど独立も含め転職をしました。
総じて感じた事は、「自分に合った会社」
見つけるのではなく、「自分が合わせられる会社」
を探すという事になると思うのです。
一見、転職というのは自分主体で動いているイメージ
もあるのですが、結果雇用をされている以上
「合わせられるか」という問題にいきつくと考えて
います。少し自分の経験などが参考になれば幸いです。

転職の3パターン

どこに勤務していても、概ね不満のない会社はないはず
です。仮に定年まで勤めた人でも、辞める選択を全く
考えないという事は少数ではないでしょうか。

転職に繋がる不満の理由は主に3つに私は分類できるのではない
かと考えています。①人間関係労働環境収入という
ようなところでしょうか。プラスで言えば仕事に対しての
やりがい
という感じでしょう。

①の人間関係に関しては環境が変わっても悩みは全て消え
ない
のでないでしょうか。
どこの職場や顧客にも自分にとって嫌な存在は必ず存在
します。それは、学校においても同じではなかったでしょうか。
従って、私は嫌な人は必ず存在するものとして転職は行い
ました。そして、割り切った部分もあり人間関係が嫌で辞めた
こともありませんでした。

②の労働環境は、やはり休みが取れない、長時間労働、
ノルマがきついなど人によってそれぞれあると思います。
場合によっては体を壊す人もいるでしょう。ここは自分に
合っているかどうかは、やはり見極める必要があるでしょう。

この部分において、よくブラック企業かどうかを問われる
ところはあるでしょうが、人によって許容できる部分
異なる以上、難しいところでもあります。ある人にとって
はブラックでも別の人には、普通程度に思える会社も多く
あったりもします。

③の収入がやはり満足いかずの転職は多くあるでしょう。
とはいえ、基本的にはヘッドハンディングなどでもない
と収入を上げていくのは厳しい部分はあります。

私自身も一時採用担当をしていた時期もあり、転職を繰り
返すごとに会社の規模や収入が下がっていく人を多くみたり
もしました。なかなか、キャリアアップというのは難しい
ものです。今は、ある程度副業も許されている社会環境を
考えれば、収入を増やすのであれば副業活動に力をいれる
というのも、一つの方向だと思います。

基本、収入を上げていくという方向は、それだけ課せられる
責務やノルマも含め増えていく傾向が強いはずです。
収入だけを追い求めると、②の部分に支障をきたすこともある
でしょう。

私自身も、3度目の転職の時に引き留め工作もあり、給料の大幅
アップの提示もありました。しかしながら、その会社でその給与
をもらう事は、より激務になる事は見えていたので断り転職をし
ました。当然行った会社は、引き留め工作の金額以前に、以前の
会社の給料よりも落ちる金額で転職をしました。

それでも、私の方では②の環境を重視していたので、収入の落ちた
分などは副業などで稼げば良いかな位の考えでした。実際
副業収入もそれなりになった時期もありました。何かを追い求める
と何かが欠落するように自分では考えていたのであまり追い求めない
転職
を後半はしていました。

自分に合う会社とは

会社はそもそも400万社ほどあり、自分に合った会社を探すと
いうのは、確率的にも難しそうです。最近はクチコミなども
ネットには掲載はされているものの、先程のブラック企業の
捉え方同様、人によって良い会社かどうかは見極めが難しい
点もあります。最終的には、ある程度働いてみないとわから
ない
事が大半ではないでしょうか。

また、転職というのは前述した不満要素はある中で、①余儀なく
する消極的な転職
②積極的な転職の2つに分かれるはずです。
②の積極的な転職は、先程の不満の解決のために能動的に動い
た転職
です。そして比較対象は、やはり前職の会社となりそこより
良いか悪いかという判断基準に概ねなるのではないでしょうか。

①の余儀なくというのは、倒産やリストラも含め辞めざるを得な
い状況
の中での転職でもあります。このケースはなかなか計画的
に動くというよりは、会社の規模によりますが小さければ小さい
ほど突然ふりかかる事が多くあります。

私自身もこのようなケースで転職をせざるをえないことが2度あり
ました
。ただ、この場合は差し当たり食っていかないといけない
ところもあり、限りなく前職の会社と同条件の会社をみつけて
いくような事になります。

この辺を考えると、自分に合った会社を探すという事がそもそも
難しく、究極的にはそれを求めると独立という事になります。
私もその考えもあり10年程独立をしていました。

確かに不満要素の①、②は自分で独立していればどうにでも
なります。究極、休みも労働時間も自由です。独立の一番の
不満は収入になるでしょう。勿論、勤め人時代の収入以上に
稼ぐ方も一定はいます。しかしながら、割合としては少数です。
恐らく7割以上は、収入を落としていく事になります。

自由というのは、一見よい部分にもうつりがますが、それ以外の
全ての責任は自分に戻ってきています。昔からサラリーマンは
気楽な稼業と言われるのはその辺からもあるのではないでしょうか。
事業の赤字も人材の流出も全て自分が最終の責任を負わないといけません。

私の場合は、身内の関係もあり事業を閉じざるを得ない状況
事業を売却しました。恐らく、自分に一番合った働き方では
あったと今でも思います。従って、自分に合った会社という
のは自分でつくる以外は究極的には無いという事です。
それも、ある程度成功ができているという前提条件も付きます。

結果的には冒頭に話をしたように、いかに後は自分が
「合わせられる」会社に転職するかになります。
ここには、妥協がでてくるでしょう。ここは譲れないなど
は個々人あるはずです。合うところを探すのでなく合わせら
れるところを探していく
というのが私の最終結論ではあります。

自分探しとの類似


これはどこか「自分探し」に近いものがあります。若いと
可能性もあり、自分に向いている事は何だろうと誰しも考え
るのではないでしょうか。そこから、自分探しの迷宮に入って
しまう事もしばしばあります。

よく好きな仕事につけるのが幸せかと言えば、そこは少々
疑念もあります。仮に野球が好きでプロ野球の選手になれた
としても、そこはまた一段ハードルがでてくることだとも
思います。以前、イチロー選手も楽しく野球をするなら草野球
のほうが余程楽しいという発言もありました。

もっと言えば、プロの世界で洗礼を浴び去った選手も多くいる
ことでしょう。それだけ、何の世界でも趣味の延長でできる
程甘くはありません。

私自身も50を過ぎ未だに自分探しというか、自分は何に一番
適性があるのだろうかなどと考える事もしばしあります。
そういう意味では、「自分に合ったもの」や「自分探し」とい
うのは、ある意味「ないものねだり」ように思えてしまうのです。

もとから、なくてもよいものでもあり、ないといけないような
幻想にかられそちらの方に引きずられてしまうような傾向
あったりします。従って、自分に合う会社がなくて当たり前の
中でどのように折り合いをつけて生きていくかが重要ではない
でしょうか。

仕事自体も「目的」と捉えるのか「手段」として割り切るのか
で大分異なると思います。個人的には、後者として割り切って
捉えた方が、合わせやすい会社が多く出てくるのではないで
しょうか。

どこか、現実的な話でポジティブな内容ではありませんでした
が、私の転職経験ではこのように感じました。




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