同じクラスのセフレ
進学校の闇
進学校は恐ろしいところだ。
一度落ちこぼれるとなかなか這い上がることはできないし、精神的にも肉体的にも限界の状況で絶えず学力を研磨しなければならない。
決して蹴落とし合いではない。
この先の人生がかかっている、自分との闘いなのである。
偏差値75超えとも言われている高校でわたしは、完全に落ちこぼれていた。
高2〜高3にかけては本格的に受験を意識し始める時期であり、降りかかるストレスは相当に大きいものだったのだろう。
わたしは受験を乗り越えるにあたって、同じクラスのとある男子とセフレ関係になることでお互いをストレスの捌け口にするという対処法を編み出していた。
※は?
※まじです。
なんでそうなったか
わたしと彼は3年間クラス替えのない高校に通っていた。
高1の春、初めて会った当時の彼は声変わりも成長期もまだで、小さくてかわいい男子というイメージだった。
当時からお互いに「おもしれーやつ」という意識はあったかもしれないが、決定的に仲良くなることはなかった。
彼とわたしの関係性が狂い始めたのは、高2の時、4人1組で行うサイエンス系の研究活動で同じグループになったことがきっかけである。
ただでさえ目の前の勉強で手一杯なのに、全く興味のない化学の実験を結果が出るまでひたすら繰り返し、論文にまとめて、英訳して、ポスターを作って、英訳して…という研究活動を休み返上でしなければならないという苦痛。
彼もまた、研究活動中に泣き散らすほど精神的に限界という様子だった。
彼は一人っ子で親が出張で家にいないことが多いらしく、彼の自宅マンションはクラスメイトが唯一、大人の目を気にせずにリラックスできる溜まり場のようになっていた。
そのため彼に「このあと俺んちで勉強する?」と言われると何の違和感もなく着いていく、そんな関係性の10代の男女が行き着く先は、言わずもがなだろう。
ある日の塾の帰り。
22時頃に彼からいつものように「今から俺んち来れば?」と連絡があり、「おー行く行く」というノリでわたしは彼の家に帰宅したのである。
とりあえずソファに座り、テレビを眺めていた時だった。
「俺はお前のことそういう目で見てるけど、お前はどう?」
とまっすぐな目で問いかけられたのである。
(どうって…!?)
その瞬間に、わたしは“彼を男として受け入れる準備ができている自分”に気づかされ、脳髄に衝撃が走る思いがした。
(そっか、彼にとってわたしは女で、わたしにとって彼は男なんだ…)
女の子に間違えられていた声は2段階も3段階も低くなり、いつの間にかわたしの身長をすっかり追い越している目の前の彼。
(意外とまつ毛が長いんだなあ…)
中性的な魅力は残したままに、彼は完全に男性になっていたのである。
それからことは済み、気づいたら朝を迎えていた。
後日談
まずい…親から死ぬほど連絡来てるだろうな…!
と覚悟してスマホを見ると、LINEのひとつも来ていなかった。
母に「今から帰るね」とLINEを送り、恐る恐る家のドアを開けると、「おかえり、連絡はしてね」とだけ言われて、特にお咎めもなく日常に戻ることができた。
これは変な母と変な朝帰りJKの話でもあるのだ。
彼とはそのあと何度かリピートして、お互いを肉体的、精神的な支えとしながら受験期を乗り越えました。
今会ったらお互い苦笑いするしかないよね!気まずいよね!
ちなみに彼の紹介で出会った工業高校の男と3Pした話もあります。
P.S. 避妊をせずにしてしまったことがあり、心配になったわたしたちは学ラン&セーラー服で産婦人科に行きました。そしたらなんとその産婦人科はわたしが産まれた病院でした!ただいま〜!おっきくなったよ〜!www
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