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なくしたかけら

シルヴァスタインの「THE MISSING PIECE」という絵本を思い出した。

自分のなくなったかけらを探して旅に出て、あわないかけらと接したりしているうちに最後に自分とぴったりのかけらと出会えたというお話。

彼はわたしにとってまさにぴったりのかけらだった。
だけど、今はそのかけらは目の前で消えてしまって途方に暮れている。
すきまが空いてさびしいよう、と泣いているのだ。

ぴったりのかけらがあったからこそ、自分が欠けていたんだと改めて自覚させられたのかもしれない。

人はみんなどこかしら欠けている。でも、そのすきまが一度満たされるとそれなしではなかなかいられないんだと思う。

もう自分は欠けたままでいくんだと決めたのに、すきまが傷跡みたいにぱっくり口を開けているのを見ると寂しくてたまらない。

ひなたちゃんのちっちゃな愛ではすきま役には重荷過ぎたのかな。彼は病気になってしまったし。

神様、どうかわたしにひとりで立ち上がれる力をください。
ずっと欠けたままでも、かまわないから。

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