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夜中の転倒と母の希望「デイサービス」ー遠距離介護記録8

 夜中、ガシャンという音で飛び起きた。半分開いてるふすまの向こう、父母の寝室に行くと父が母のベッド横に倒れていた。

 呼びかけに返事はしてるから、ただの転倒だろう。手伝って起こすと「トイレ、トイレ」と言っている。腕にズル剥けの出血があるが、パジャマが吸っている。支えてやれば歩けてトイレに行けた。

 その後ケガの手当てをして寝かせた。何ヶ所か打ち身もあるだろうが、骨折はなさそう?もう明日でいい。そういえば、明後日は訪問看護さんが来てくれる。もうそれでいいや。

 夜間のトイレの安全のため、部屋は豆球をつけ、廊下もコンセントにさすタイプの足元灯をつけっぱなしにしている。ふすまを開ける音で、なんとなく気づくことも多かったが、トイレはひとりで行けていた。

 「次の日呼んでもらってもよかったですよ」と訪問看護師さんは親切に言ってくれた。ああ、そうだったか。気がつかなかった。

 その後、脳外科外来でポータブルトイレの話が出たが、父は使わないだろう。忘れるし。トイレでの転倒はごくたまの事なので、現状維持。

 そして、秋。
月1回のケアマネさんとの面談で、母がデイサービスに行かせたい、と言った。

 今回の慢性硬膜下血腫の診断よりも3年ほど前、母は知人友人の話を聞いて、父をデイサービスに行かせたいと思っていた。その時間にひとりで買い物に行きたかったらしい。

 希望をかなえようと包括に相談して、リハビリ型半日利用の施設見学に行ってはいた。体験もさせてもらっての帰宅後、私の車から降りた父は「どっか行ってたんだっけ」と言っていた。

 その後すぐ、コロナ禍になり、母がもういいと言って、話は進めずに終わっていた。

 硬膜下血腫発症を経て状況はいろいろ変わったが、母のデイサービスに行かせたい気持ちは、消えていなかったようだ。買い物はすでに配達と私か妹が行っていたので、用は足りていたのだが。

 でも、父が1日いなくて、心配なく出かけられたら母の気持ちが休まるだろう。好きな花苗を買いに行ったり、ランチに出かけたら気分転換ができるかも。

 父のデイサービス話、再始動。

 問題は朝の支度だ。元々リウマチで朝の動き出しが悪いのに加え、行動全般遅くなっているので、朝の支度に時間がかかる。着替えの途中で服のゴミを取ったり、爪のささくれを切ったり、目についた事をする。ただ、時間をかければ自分でできるのだ。急かすとヘソを曲げて結局時間がかかる。

 9時半お迎えを条件に、ケアマネさんとのデイサービス探しが始まった。

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