小説 懺悔 ①
これは、どうしようもない俺の懺悔の物語だ。
アヤ 16歳
今日もモノクロのセカイで息をしている。
昼ご飯が待ち遠しくなる4時間目。
空腹も感じず、ただ時間が過ぎるのをぼんやり待っていた。
チャイムと共に、宿題を出され授業は終わった。
「なんで、青いヒヨコがいるの?」
なんの事かと思ったが、今の授業で出された宿題の話のようだ。
ちょうど、染色体の単元だった。
「この際、色は関係なくて…」
「???」
全く分からない、という顔をしているのは、友達のユミだ。
文系が得意で、理数系が少し苦手。
「…後で教えて。まずご飯食べよ」
そして、頭を切り替えるのが早い(笑)
ユミがいそいそと弁当箱を取りだしている。
「アヤ、今日もそれだけ?」
自分はコンビニの菓子パンを頬張った。
「お腹減ってないし…」
我が家はお小遣いが無い。
しかし何故かお昼ご飯代として毎日500円渡される。
この500円をいかに貯めるかで自分のお小遣いが変わる。そのため、昼ご飯はもっぱらコンビニの50円の菓子パンだ。
(ちなみに家でおにぎりを作って行くと500円貰えない)
などという、家の事情を説明するのも面倒なので少食ということにしている。
菓子パンを食べ終えた頃に担任に呼ばれた。
「アヤさん、今帰宅部よね?生徒会に入らない?」
しまった。
毎年クラスから1人は生贄を出さなければならない生徒会選挙。まさか声がかかるとは…
「クラス委員長とか生徒会やりたいんじゃないですか?」
テキトーなことを言ってみる。
「あの子は部活もしてるから忙しいらしくて」
そうだ委員長、吹奏楽部で毎日練習してたな。
断りたい…けど担任は逃がしてくれなさそう。。
まぁ、全クラスから候補者出るから確実に当選するわけじゃないしな。
「分かりました。」
この決断が、俺の人生を大きく変えた瞬間だった。
続
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