オペラハウス、モノづくり、設計について


海外旅行とは面白いもので、普段自分が当然だと思っていることが世界での常識でなかったりと様々な気づきを与えてくれる。

今回は奥さんと彼女のおばあちゃんと一緒にオーストラリアに行ってきた時の感情を語りたい。
すごく端的にいうと、自分が「モノづくり」に馳せた思いがテーマである。

今回の旅行の中で、シドニー湾がすごく印象的だった。
オペラハウスとハーバーブリッジ、セールスフォースタワー、EYのビルも見えた。
私は自然を見るより人工物を見る方が好きなのだが、シドニー湾は四方をそれぞれ特徴的な建築物で囲まれた、私にとってたまらない景色だった。
その中でもオペラハウスの独特のフォルム、夜景としての綺麗さが非常に印象的だった。

オペラハウスに行った時、大学時代、建築家になろうと思っていたことを思い出した。
昔から、「何か物を作ることが好きだ」、というキーワードが自分の軸にあった。これは幼いころに父がいろいろ工作や絵描きをしてくれて自分もやって、小学校で絵が入賞したり凧揚げ大会で優勝したり、みたいな「物を作ること」に関する成功体験があったからではないかと思う。

でも、結局、テストの点数の関係で土木を選ぶことになった。建築との別れである。ただ、思い返すとむしろプラスに働いた別れだったと解釈している。

幼いころの経験が、建築への興味を持たせたのかもしれないが、実際には模型をつくることが好きだっただけで、建築への興味はそれほど深くなかったのだろう。
特に好きな建物とかもなかったし、今もない。(むしろ土木の領域である橋の方が好きだったりする)
真夜中まで製図室に籠り、設計図と模型を作っているのは、おそらく苦痛に感じてしまっていただろう。
そんなに、自分にとって建築は大切でなかったのである。

一方、理系や建設系という方向性は合っていると思う。何かの制約条件のもと、アウトプットを作るというのは土木にも、現在の職業であるコンサルティングにも通ずる。
自分にとって重要なのは自分が設計したかなのである。
モヤっとしていた思いが、今になって振り返ってみると別の形で顕在化しているようだ。

そう考えると、自分も建築家ばりに、事業家として、事業の設計などに関してこだわりをもって取り組んで行きたいというモチベーションが湧いてくるではないか。

「建築家」のように「事業家」とラベリングできることで概念が鮮明になるし、アナロジーも効きやすいだろう。
一流の○○家になるためという心構えを持つことでアンテナを高く張り、モチベーション高く臨める。

そんなやる気をもらえたオペラハウスについて、語らせていただきました。

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