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意地の悪い猫

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猫が死ぬ話 二話
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意地の悪い猫 後編

意地の悪い猫 後編

何一つ見落とさないようにと近所の道路を見渡しながら歩き続けた
見つけることも見つけないことも安堵にはならないのだがやはり杞憂であってほしい

このまま探し続けても何も見つからず家に戻れば数年過ごした家ではなく庭の草むらの奥で大事に子供を守っている親猫の姿があって欲しかった

しかし見てしまった
道路脇の植え込みに半ば隠れるように黒猫が横たわっていた
進みたくなかった
だが見ないわけにはいかない

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意地の悪い猫 前編

意地の悪い猫 前編

客先の倉庫で荷物を降ろしているとどこからか「ニーニー」と小さな泣き声がした
それは倉庫の奥の片隅にいた、まだ目も開いていない生まれたばかりの子猫の声だった
倉庫番は「朝にはもういた」と言う
親猫に見捨てられたか、もしくは親猫が先に死んでしまったかは分からないがいずれにせよ戻ることはないのだろう

倉庫番は子猫を助けてやるつもりはないようだったがゴミ箱に放り込むのを死ぬまで待ってやる程度の温情は持ち

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