部活動は無くすべきだ

 昨今の日本において学校教育の一環の部活動廃止や外部委託など聞かれる様になってきましたが、私は基本的には賛成です。これは部活動が悪いという訳ではなく。単純に明治前半期の文明開化からの歴史ある文化に限界になってきていると言えるからです。
 
 私の中で限界になっている理由として、第1に教員に対して非常に大きな負担になっていること、また一番大切な時期に適切な指導を受けられないことの弊害です。これは平日の授業後に部活動が行われるなかで、教員も資料作成やテストなどの採点、学生相談などの時間を削る、もしくは自宅や残業として作業をしなくてはいけない劣悪な労働環境を作ってしまっている。
 また、学校というのは基本的に公立の場合だと教員の異動人事が行われ適切な指導が行われない。これが第一の理由です。
 これは私の実体験として中学校での部活動では入学したタイミングではスポーツを大学まで体育会でやっていた先生が指導をしていたので、非常に強かったです。練習内容も考えられていたと今思えば感じます。しかし、移動人事で翌年移動してしまい素人の方が顧問になり、練習も同じ内容になり試合中でも指示もほとんど無く弱くなっていきました。これは実体験から言わせてもらうと一番成長する時期に無駄な時間だったと言わざる得なかったです。なので一定の指導能力がある方が良いと考えるようになりました。

 第2の理由として、スポーツを行う環境が整ってきているということです
。部活動の始まりとして明治の文明開化が始まりと考えると民間や個人でスポーツを行う環境整備や道具を揃えることが出来なかったことから、学校が校庭や体育館を利用した形で始まったが、現代では民間や各クラブチームが環境整備を行ってきた影響でスポーツを行うことが学校以外で出来るようになってきています。このことから無理に部活動を維持し続ける必要はないと考えます。

 第3の理由として各スポーツのプロ化によるビジョンの共有や意思共有を図りスポーツの発展に繋げることが出来るということです。これは、簡単にいうと、教育庁を監視組織の一環とし、各スポーツ協会に教育年代の運営権限を渡すことでより発展することが出来ると考えるからです。現代において教育年代の指導のなかで暴力などが問題になっていることです。これは中々解決することが出来ていないです。これの解決として各スポーツ協会がライセンスの管理を一括で行うことでライセンス剥奪や追放処分など各競技の発展や新しい人材確保の為に必要なことです。高校野球の例でいえば、どこかの高校で暴力事件が行われました、しかし大体の場合指導者が高校の教員の場合が多く根本的解決が出来ないことや学校側に処分を一任してしまうことを防ぐことが出来ます。また、高校生が不祥事を起こした場合には正直な話一つの大会が終われば活動禁止処分が解除されることが多くありますが、ここも程度を鑑みることや、あえて高校生や中学生という枠を設けないやり方のスポーツであれば、容赦なく処分を執行出来てしまうことで抑止に繋がります。現代はインターネットの発達により各スポーツにおける協会の姿勢も見られています。先日ありました、サッカーでの天皇杯における浦和サポーターの暴行騒ぎの処分で協会やチームの認識が甘ければ興味を失い衰退していきます。これは胡坐を掛けば衰退していくことで危機認識が生まれ自浄作用が強まっていきます。ここで協会ぐるみでのもみ消しなどがあれば、教育庁の監視で内部のガバナンスの監視にもなります。

 第4の理由として3の理由にも繋がりますが、プロから各カテゴリーごとの一括したビジネス展開が出来ることや、カテゴリーにおける指導内容の区分けが出来ることです。指導内容の区分というのは年齢に合わせた指導を徹底させることが目的です。例えば、小学1年生や3年生くらいまでは競技の楽しさを知ってもらうことをメインとした触れ合いを重視した内容で4年生から徐々にテクニックの部分の指導を行い、中学生くらいから戦術といった中身の指導に入っていきます。そして、高校生くらいの年齢から筋肉や体の鍛え方の指導を行っていくことで、過度な勝利主義システムの意味を無くしていきます。しかし、大会などは各年代での廃止という話ではなく行っていいと思います。これにより上手い子は地元のチームに所属し、大会などで実力を発揮することでプロチームが直轄で運営しているチームに引き抜きすることで広い挙げていくことが出来ます。ここでビジネスの話として地元のチームからの引き抜きを行う場合は必ず移籍金を払うことでチームの運営資金にするという考え方です。子供を使ってお金稼ぎは良くないという考え方は逆に良くないと思います。これにより親御さんから運営資金を月謝という形で負担してもらっていますが、ここを軽減させることを考えると子供での金銭のやり取りは必要になってくると思います。これによりお金に余裕がなくてもチームから道具の貸し出しや、遠征費の負担を一部でも軽減出来れば大きく変わってくると思います。ここでお金のない子の為に部活動があるというたまに見る意見として、部活動でも大会に登録するのにもお金掛かりますし、移動費も完全自己負担なので変わらないと思います。
 また、体が小さいから、足が速くないからなどの理由で教育年代での選別は良くないと思います。体が小さくてもバスケの河村選手やサッカーのメッシ選手のような人材はいるのですから教育年代からの勝利主義の無くすことと、個人を見て長所を見極めて伸ばす方針に変えるべきだと考えます。これは教育年代に限った話でプロのカテゴリーに近くなれば競争は生むべきだとは思います。

 これらの理由から教育庁からスポーツという権限を切り離し各スポーツごとに発展していければいいと考えます。これはスポーツ同士の競争であり、ますます、子供が少なくなる日本での人材の奪い合いが始まると思います。これに参加しない我関せずであれば衰退は待ったなしだと思います。

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