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総務課に異動になり考えた、この仕事の意義① 業務をまとめる

もうすぐ入社20年。異動で初めて総務を担当することになりました。なんでも屋って感じで漠然とした立ち位置に戸惑うことばかり。本やネットで調べても会社によっても求められる立ち位置や役割が違うので書いてあることがピンとこない。そこで自分なりの解釈を書いてみます。先輩方の異論反論、大歓迎です。

私が入社した頃の話

私が会社に入社した頃の話です。
その頃は総務が今よりもずっと少人数で機能が小さく、さまざまな雑務が部署ごとに分散してました。例えば、毎週月曜日には持ち回りで始業前の掃除当番制がありました。月一回まわってくる当番日には始業45分前に出社し、部内の机を拭上げ、掃除機を掛けてました。また、備品は部署ごとに購入してました。ペンなど備品が無くなりそうになれば部内の若手が集約して希望の商品を注文してました。今でも小さな会社では同じような感じかもしれません。部署で気になる事を自分たちで解決するので小回りが効きますし、場所や道具に愛着が湧くなど良い面もあると思います。
ただ、会社が大きくなり人が多くなると掃除時間は業務時間なのか?といった労務についてや、雑務に追われて本来の業務に取り組む時間が削られるといった声も出てきます。また部署がバラバラに備品を購入することで過剰な備品購入や手間が多くなる弊害も無視できない規模になってきます。そこで総務の仕事が強化されていきました。

総務に求められること① 効率化 

この経緯から見る、総務が出すべき成果の一つは業務集約による「効率化」です。各部署の雑務をまとめて本来業務に集中できるように、例えば掃除は総務が実施したり外部に依頼するようになりました。各部署に分散していた備品の発注・管理も総務で集約することになりました。それによって各部署は本来の業務に集中することができます。各部署にとっての業務効率化です。また総務に業務集約する中で、ペンを何種類も購入・管理するより1種類にまとめた方が費用も管理も楽という発想がでてきます。まとめることで実現する仕事の効率化です。そもそも部署の希望や好みで高価な備品を購入する必要があるのかというチェック機能も働きます。

総務に求められること② コストの適正化

ということで、まとめることで生まれるメリットの2つめは「コストの適正化」です。会社全体で備品の買いすぎや適正な品質・機能・価格を精査することが可能になります。またペンを1本づつ買うより、50本買って部署に配布した方が単価も送料も安くあがります。ここまでは業務をまとめることで生まれるメリットの初歩です。
このふたつは総務業務でよく期待されることだと思います。でも、各部署からは「雑務は総務がやっておいてー」、会社からは「できるだけコストダウンしろー」って言われる業務ってコスト削減が成果って感じで限度があります。

総務に求められること③ 付加価値の創出

そこで総務で本当に目指したいのは「付加価値の創出」です。
ペンひとつ買うにしても高価じゃなくても最高に使いやすい1本を見つけ出す、そして従業員が気持ちよく業務ができる。会社で気持ちよく働けるために先回りして環境を整える。その結果、会社の理念をカタチにし、利益に繋がる成果を生み出すことを後ろから支える。そんな取り組みが本当に目指すことだと思います。
ただ、注意して欲しいのは「価値」の基準です。担当者の個人の価値基準ではなく、会社や現場が求める価値を生んでいるか。しかもコストや効率のバランスを見ながら実現しないといけないから容易じゃない。「価値」ってなんだろう?の答えは簡単じゃないです。上層部や関係者の反応を見ながら試行錯誤しないといけない。その中で最適な選択をして実現していくのが総務の醍醐味のひとつだと思います。

ここまでは部署をつなげるてまとめる横軸の話です。もう一つ、総務の仕事には会社と従業員をつなげる上下の軸があります。
それは次回書きます。


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