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2016コロンビアの旅#6|オレのアマゾン釣り日記トトホ編 その3|Travelogue

2回も空振った。この展開はまずいな・・・ V字回復の一手はないかな・・・

そう考えて知恵を絞ってはみるものの、いやそもそも釣れる土地じゃないのかなって弱気になってしまう。こんなときは気分転換だ。隣町のタバチンガに行こう!

タバチンガはブラジル側にある、レティシアとは陸路でつながっている街で、日帰りならパスポートをみせる必要もない。バイクタクシーで市場まで送ってもらい、魚売り場をチェックする。いるいる、トゥクナレ(ピーコックバスのことで、こちらはポルトガル語)、パクー、スルビン、プレコ、よりどりみどり。

とはいえレティシアの市場の風景とそんなに変わらないので、ここは早々に切り上げ、ネット検索でみつけたガラナの店を訪ねてみる。検索ワードは「タバチンガ」「日系人」だった。日本人からここらへんは釣り的にはどうなのか実際のところを聞いてみたかったのだ。

通りすがりの人に場所を聞いてたどり着くも、ご主人の三郎さんはガラナの収穫のため近隣の村に滞在中とのこと。奥さんに事情を説明すると、「主人がいたら港まであなたを連れて行って、いい漁師を紹介できたのにね」と同情してくれた。さすがに奥さんは釣りのことはまったくわからない。相談にのっていただいたお礼になにか日本から持っていったお土産を渡した気がするが、なんだったかおぼえていない。

こちらこそありがとう!

オレは考えた。レティシアはけっこう大きな街だし、観光客も多いから、釣りのことわからない奴でも口八丁でとにかくボートに乗せようとする。もっと狭く濃密なところで、暇な漁師をこちら主導で雇ったほうが、たとえ結果がダメでも納得できる。

そして地図サイトを開いてプエルトナリーニョという場所をみつけた。

右下レティシア、左上プエルトナリーニョ

明くる日、定期船に乗った。2時間くらいだったかの船旅で着いた先には、レストランやホステルがちらほらあって、田舎すぎず心地よい。宿を決めて宿主に相談し、近くの漁師を紹介してもらった。

家を訪ねると漁師は不在だったが、向かいのレストランで食事しながらしばらく待ち、交渉開始。さっそく夕まずめを狙ってタラポト湖まわりを攻めてみようということになった。

実はナリーニョに決めたのは、西にタラポト湖が、東にアマカヤク川があることが理由でもあった。地図上ではアマカヤク川のラグーナにV字回復の活路があるように思えた。でも彼の話によると、今年は雨季なのに雨がふらずに川の水が減水して釣りには向かないよということだった。

「あれー、ネットの気象情報ではずいぶん前に雨季入りしているはずなのになあ」と半信半疑だったが、タラポト湖に向かう水路はとても浅く、どうやら本当みたいだ。乾季が釣りのベストシーズンと先述したが、乾季も終盤になると魚が獲りつくされてしまうため釣りにはヘヴィな状況になる。オーマイガッ、間が悪いことに今がそうらしい・・・

ボートで流しながらタラポト湖への水路を攻める。水質は落ち葉の成分が溶け出したブラックウォーターで、釣れそうな雰囲気はビンビンに漂っている。

ベイトになるだろう小魚が泳いでいるのがみえる。・・・でも反応はない。レイダウンを攻める。・・・反応はない。流れ込みを攻める。・・・反応はない。

タラポト湖の本湖に出た。みごとな大場所だ。岸辺に沿ってボートを操船してもらうが、ここでも何もアタリがない。ちょっと攻め手がなく、夕刻も近づいたので再び水路を下る。

取り付く島もない感じ

えー、結論を言いますと、帰りの水路でピーコックバスが釣れました。倒木まわりにセンドウタカシ作のハードコアミノー・フラット(鮎カラー)を投げ込み、トゥイッチさせていたときだ。35㌢くらいのパヴォンが食いついた。小型だけど力は強い。黄と赤があざやかな美しい体色だった。

コブ付き

夕暮れだったので、これは時合いだと思い、すかさず第2投。しかしこれが裏目に出た。次の魚がフラットを咥えた。こいつも強い。なんとか障害物から引き離すと、すぐさま奴は反転し、その瞬間フッ・・・と重さが消えた。

フックオフかと思ったけど、ルアーの重さも感じない。回収すると、ルアーをつなぐスナップが完全に伸びていた。1尾目で伸ばされていたことに気づかず、そのままあわてて投げてしまったことが原因だ。自滅だ。魚に悪いことをした。

いちおうスナップとルアーを付け替えてキャストを繰り返すが、夢の再来はない。暗くなって終了。明日はやるぞ~

・・・次の日の朝、けっこうな雨が降っていた・・・


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