夫が希少がん! 第4章

第4章   再発

おかげさまで、退院後、4年間は、定期的に通院を続けながらも、以前と同じように仕事を続けることができた。病気のことも嘘かのように、穏やかな生活を送ることができた。
通院の間隔も、順調に、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、、、、半年となった頃、いつものように、診察を受けていた。けれど、いつもだったらすぐに終わる診察が、その日は長かったらしい。そして、突然医師が、
「少し気になる箇所があるので、精密検査をします」と。
後日、夫は1人で検査結果を聞きに、病院へ。そこで、医師から、「再発です」と告げられたそうだ。
帰宅後、私は夫から再発のことを聞き、驚いた。と同時に、この病気の本当の怖さを思い知らされたような気がした。
4年前の手術のこと、術後のこと、あの時のことが色々思い出されると同時に、あの時もっと他にも出来ることがあったのではないか?無知な故に、大事なことを聞けてなかったのではないか?とか、色々後悔の念が込み上げてきた。だから、今回は同じような後悔はしたくない、の一心で、迷わず、セカンドオピニオンの予約をした。
後日、別の病院へ。専門医の診断は、同じものだった。
後日、元の病院で、治療計画についての説明を2人で聞いた。今回の手術も全身麻酔だが、内視鏡ではなく、顔を大きく切開し、術後顔に傷跡が残るというものだった。手術時間も12時間程の予定だと。他にも手術リスクや予後の説明を聞いてたら、私だったら、手術に同意の署名はできないなって思って泣けてきた。悔しかった。だからと言って、どうする訳でもなく、どうできる訳でもなく、ただただ、医師に当たることしかできなかった。。。。。
帰り、2人でうどん屋に寄った。2人で泣きながら、うどんをすすったことを今でも鮮明に覚えている。病気のこと、治療のこと、これからのこと、子供たちのこと、色々なことが頭の中でぐちゃぐちゃになって、現実に押しつぶされそうで負けそうになった。

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