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思いの外|後篇


こんばんは . . ・


つづきの後篇◇ryは、
前篇時から半年後ほどの
月日を経て綴ったものです。

前篇で思い出した確執のある兄とは、
また違う兄との ほんの ささやかな
エピソード✧

どの兄とも距離を置いている

ことに変わりはないのですけれども、
後篇に出る兄は穏やかで知性的。
訳あって疎遠にするしかなく...

心残り。。

あの頃に
綴った当時の気持ちも、
かけがえのない確かな本心だったよ。

今は、
それぞれに
幸せであれば良いのだと...



そう想う. .。+ °


. ・ ° ・ 。. ・ ° ・ 。. ・ ° ・ 。

早いものです。



笹の葉さらさら、
短冊ゆれる七夕月も。



下旬に入りましては、
もう二十四日を越しました。



そんな今日の...昼ひなか.. .は。



梅雨曇りの晴れまに差しこむ陽光が、
肌をピリピリ痺れさせるほどの
強い射しこみで...



痛かったのだわ。

...肌、

その皮下には地球の水が
流れるように巡りめぐる

...血。





脈々と、

この肉にも通う
血縁の繋がりを

想う。



... ... ...。



血のつながりは奇妙なえにしよ。
他人ではないのに他人が
はじまるのは...



兄弟から



血で血を洗うが
ごとくの修羅に陥り、
骨肉の争いが絶えぬのも...



兄弟から



他人ではないからこそ他人よりも
気を揉んだり気を使ったり
距離を置いたりして...



兄弟は。



その兄弟に、
どうしても連絡する必要があり
気が進まないまま久方振りに掛けた...



兄への電話なのでしたが。。



十年を一昔に
変える時の薬が、
過去を癒しつつあるのでしょうか。



√ ¨ ¨ ¨ 「 .........、.....、........。」

            「 ...、.....。..............。」 ¨ ¨ ¨√



意想外の長電話になっていました。
お互い会話を重ねるうちに
内心の懐かしさが溢れて、



血の情を温めなおすような時間



用件を言い終えたのに
どちらとも電話を切りがたいのは、
空白の日々に降り積もった話が...あるから。




電話口で聞いた、

その声その言葉に、

うっすら涙が滲んだ。


そう、涙。

素直に、
これは涙だ、
涙と言いたくなかったあの私は...

なぜだったかな。


嬉しいとも違う、
悲しいとも違うんだ、
この感慨は...きっとノスタルジア。


.........。



空が見たいな、
空を仰ぎたくなったよ。
地を包んで大いなる空の海原へ...



心を、ひろげたくなった、夕べ。

夕べの空海原には流れゆく白波雲と、
月長石みたいな本当のお月様。



photo & written by...十阿弥 阿世