子育てを理由に仕事をやめて欲しくないと思った会社がやったこと
代表の思い付きで始まった
ある社員が入社した時、弊社代表の思い付きがすべての始まりでした。
結婚を機に弊社に入社したある従業員。
その理由が
「保育士では家族を養えないから」(本人談)
だったそう。
その際、弊社代表が
「それなら会社で保育園作るぞ。その時はお前が園長だ」
と言ったとか。
それからしばらくして、政府が打ち出した「企業主導型保育」。
せっかくのチャンスだからと言うことで立ち上げをする事となりました。
(当時の担当は既におりませんので聞き伝えです)
使えそうなスペースを改装し、子どもが遊べる環境を整える。
よーいドン!でスタートしているので、まだ全国各地で手探り状態にもかかわらず結構早い段階で承認されました。
この「企業主導型保育」は一般的には認可外保育園という立ち位置になります(管轄は現在子ども家庭庁)。
様々な形で運営されている企業主導型ですが、弊社の場合は自社運営しています。なので、尾張陸運という物流の会社に所属する保育士が存在する訳です。
想像できますか?
トラックが出入りする倉庫から出てくるのがエプロン姿の保育士と黄色い帽子をかぶったちびっこ達。
なかなかにシュールです。
しかしながら、この企業主導型保育。効果は抜群で
「仕事もできて子どもを預けられる」
求人を出さなくても応募が殺到することもあります。
(今は企業主導型保育は新規立ち上げできません)
世間が止まっても物流は止められない
2020年2月末。
政府の突然の学校閉鎖発表。特に小学生低学年の子どもを家に置いて仕事をすることが難しい=休むしかないという方は沢山みえたのではないでしょうか。
弊社もそんな従業員が所属長に殺到する事態に陥りました。
そこで
「とにかくただ預かっているだけでよければ」
と、普段あまり使っていない会議室を開放して小学生を預かることに※。
換気は常にする・マスクは外さない・あまり近づきすぎない
小学生が相手なのである程度の理解はできる…ということで、学校が再開されるまでの期間解放しました。
多くの従業員が従事する業務は、日用品を取り扱う部門。世の中で足りないとされていたものを扱う部門だったので、もし預けた方々が出勤できていなかったら業務が滞っていたに違いないと言えるほど、効果は抜群でした。
※代表への報告は事後。
混乱のなか、苦渋の決断
世間は自粛・制限の最中、できるだけ受け入れを。ただ、限界はあるので…ということを伝えた中、理解をしてくれる保護者は沢山みえました。結果、完全に止まってしまうことなく、世の中に必要とされるものを供給できたと思っています。
今(2024年3月)でこそ、そこまで言われなくなりましたが…当時は泣く泣く利用を制限することもありました。
新しい動きの決断
行政が子ども達(小学生)を預かっていたことを耳にしたらしく、また、近隣にある小学校を対象とした学童保育がなかなかできず「学童やってみてくれませんか」を真に受けてしまい、運用スタートすることに。
これもまた、弊社の従業員として。ただ、保育園と違うのは対象が地域の方だったということ(保育園は弊社の従業員と提携企業のみ)。
全ては働きたいと思う人が働ける環境づくりと地域貢献
正直申し上げて採算は取れておりません。
学童に至っては補助金が取れるほど児童が集まっていないのが現状です。
なら「なぜやるのか?」
答えは
働く人が諦めないで済む環境を整えたいから
これは弊社が行う障害者雇用にも繋がります。
せっかく仕事をしたいと思っているのなら、環境さえ整えてしまえばいいじゃないか。と言う発想です(障害者雇用に関してはまた別で書こうと思います)。
次のステージは?
子ども・障害者ときたら次は
「介護を理由に退職」を減らしたい。
そんな動きをしたいなと思っています。
なお、これら全て現在私(筆者)の担当です。
また、私は保育業界・障害者業界は未経験です。
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