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橋を架ける仕事についての往復書簡#03

東京より、洪です。

おぉ、返事が帰ってきた。やってみて思うのは、チャットツールと違って即時に返事が返ってこないし、また自分も返さないからちょっと時間をかけて返事を考えることができますね。少し前ならそれが普通だったけど、今は会話しているように連絡が取れちゃうのでなんだかこっちの方が逆に新しいような感覚になります。

前回聞いてみた「橋を架ける仕事ってなぁに」について。瀧内さんも私もデザインを手法として、社会のいろんなことをよくしたいと思っているんだけど、どうもそれがうまくいかない、またはもっと効果が出るはずなのにっていうところに気づいて、その周りの交通整理や仕組みづくりもやり始めたってのが一緒ですね。私はなんというかデザインが商業など一部の分野でしか成立していないのが気になっていて、実際はもっと生活に染み込んでいくべきもの(だし、以前はそういう時代もあったと思う)なのにすごく遠くなっているというか。その乖離をなるべく無くしたいなーと思っています。まさに橋を架けるように。ただ適切な場所、適切な方法で橋を架けないといけないのが難しくもあり、面白くもありますね。

今回瀧内さんからのお返事を読んで、橋を架ける仕事も人や視点が変わればまた別の見え方があるんですよね。だから一言ではなかなか言い表せないし苦労する。この往復書簡を通して誰にでもすとんと納得する説明の仕方が見つけられればいいなと思います。

モチベーションも実は一緒だと思っていて。この1週間考えたのですが、一つには絞れない(笑)。何個もあるんですよね。自分のモチベーションの源って。しかも正直にいって自己中心的な理由もあります。ノートに書き込んだのはこんな感じでした。

・社会をよりよく変化させるのに、自分のスキルや得意とすることから考えると適しているのは縁の下の力持ち的なものだった
・一人でデザインするより、何かを生み出していくときに対話を通して変化していく方が面白いと感じるから
・人の人生に関われるから
・人の行動、表情、暮らし方が変わるのを体感できるから
・うまく橋がかかった時の双方の変化がすごい(おもしろい)
・全国のいろんな場所に行ける、知らない文化と出会えるから
・一つの分野に仕事が縛られないから(飽きっぽいし、いろんなことに興味があるのです)

んー、かなり自分本位。私は大学の頃からずっと人の行動原理とか変化に興味があって、今もすごく興味があります。他人って全然自分と違う考えだからどうしてそういう考えに至ったかとかその課題を解決したい想いみたいなのを聞くのが一番アガります。
だから、何かを変えたい!と思っている人の気持ちの奥底に触れられた時、モチベーションがすごい上がります。「なにその考え!素敵!ぜひ実現させましょう!」って。そして結構な割合で、その何かを変えたい時の方法が最初はちょっと違う。だから話し合いやリサーチを重ねながらここを変えたい!を一番良い方法で変えるのを一緒に考えていくそのプロセス自体が楽しめないと、続けられないのかもしれません。

結局モチベーションってその人ごとの楽しみ方であり、自分でその楽しみ方を開発できないとどんな仕事でもしんどいのかもしれませんね。

瀧内さんや、studio-Lのみなさんを含めて同じようなマインドで仕事をしている人がいるっていうのもモチベーションになっています。だから、「橋を架ける仕事の話」で、全国の同じような仕事をしている人、仲間が集って情報交換したり、お互いに刺激をしあうようなネットワークを生み出したいです。

ちなみに。私はその場で誰より楽しくあれ!と思って仕事をしています。楽しそうな人がいると、周りも楽しくなってきちゃうじゃないですか。あの人がいたら、なんか面白いことになりそうだって思われたいなと思っています。それが仕事につながることもありますし。私たちの仕事ってなかなか仕事化しづらいものだし、以前トークイベントした時も参加者の皆さんからは、どうやってそれを収益化するの?っていう質問が多かったかと思います。
瀧内さんは初めて「橋を架ける仕事」を仕事化できた時って覚えてます?そして今どうやって仕事化につなげていますか?

洪 華奈

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