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新温泉町1(2020.8)緊急事態宣言合間の初訪問

社内で異動するかしないかの頃に、繋がりができた兵庫県新温泉町。初回訪問は緊急事態宣言が一時的に解除された時期だった。

初訪問はいきなりハードロード

コロナでなかなか県外移動ができなかったが、ついに念願の初訪問。
昼間は都合がつかないとのことでおんせん天国室室長に訪問時に見るべきところをピックアップしていただくが、なにをおいてもまず「シワガラの滝」に行くように言われる。
レンタカーのナビに入れようもなく、町の施設「おもしろ昆虫館」の方に聞き、どんどん細くなる山道を行く。山中なのに「海上」という地名がおもしろい。

やっと入口の駐車場につき、軽い気持ちで遊歩道に入ったが、いつまで経っても滝のようなものは現れない。年配の女性客グループが先を行っていたが、平日の昼間に一人で滝に向かっている私に好奇な、というか訝しげともいえる目を向けてきた。
「ひとりなん?大丈夫?そんな靴で?これから携帯繋がらへんかもよ?先に行ってもこっちは気にしとくからー!」
関西の人って本当に親切というか、人懐こいなーとありがたい気持ちになる。
後から思い知るのだが、補助縄もあるくらいの高低差でトレッキングシューズ等の装備で行くべき道だし、なぜか室長F氏は入る前と後に連絡くださいね、と言っていて、流石に一人で行かせたことに幾許かの不安を持っていたらしかった(怒)。

シワガラの滝最深部。幻想的で美しく、地元の家族連れが憩っていた。お父様を後ろからパチリ。

先ほどの一団が帰り際到着し、私が最深部に行っていないことを素早く察し、もう一度奥まで行くように強く勧められた。ガイドさんらしき人も気さくに話しかけてきてくれ、関東生活が長い私は関西の方の距離感に衝撃を覚えた。

上山高原

滝を出てそのままさらに山の上に進む。人っ子ひとりいないだんだん細くなる道を進むにつれ、孤立の解放感と一抹の不安を覚えながら上山高原を車で進む。
三角点まで行くことを勧められていたが残暑の残る高原は木陰がなく、断念し頂上付近に車を停めて付近を歩く。
ふと気配を感じると電気柵の中で但馬牛がのんびりと放し飼いにされていた。人は全くいないが、牛はたくさんいる。
私はこの数十分、日常からスリップしたような感覚を覚えた。

日差しが強すぎて木陰の取り合い

新温泉町のワーケーション

人里に戻り、ワーケーション拠点として候補にあった「ログハウスカナダ」を訪れる。カナダから直輸入したというログハウスが並び立ち、ワーケーション用に管理棟の一角をワーキングスペースとして改修するという構想。のどかな田んぼを見渡せる気持ちの良いスペースだ。宿泊棟は設備はとても良さそうだが、電話回線はADSLとのこと。インフラ整備は始まったばかりだ。

F室長と合流し、道の駅やジオパーク館に連れて行ってもらったりした後、もうひとつのワーケーション拠点としてのコワーキングスペース付きのカフェ候補地に案内してもらう。もともとカフェ(喫茶店?)だったとのことだが、廃業した旅館からの資材なども運び込まれており、かなり混沌とした状態だった。
名物の98℃源泉「荒湯」でつくったゆでたまごを食べながら、地域おこし協力隊のTさんも交え、「ポケットパーク」で今後の展望などの意見交換をする。振り返ってみると、2年後に、これほどまでにワーケーションという文脈でこのまちが盛り上がるとは、その時はほとんど想像できなかった。

100°C近くの源泉が湧く「荒湯」

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