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自分史⑦《独立中期〜現在:独立のメリット・デメリット》


独立準備の期間も大変ですが、サロン運営を維持していくのも結構大変です。これまで12年に渡ってやってきましたが、未だ絶対的なセオリーみないたものは見つかってないです。ですが、これまでやってきた中で断言できる独立開業のメリットデメリットはあります。今回は、私が感じた独立のメリットとデメリットをご紹介したいと思います。

メリット①:類友のお客さんが集まる

まず断言できるのは、『類は友を呼ぶ』というのは本当です。自分が好きなようにやっていると、自分に合うお客さんが寄ってくるという、アンダーグラウンドのセオリーがあるようです。これは、独立することのひとつのメリットだと思います。ただ大事なのは、自分をしっかり出していかないと寄ってくるものも寄ってこないということ。私は広告を出す予算がなかったので、とにかくSNSやブログを活用してなんとかやってきたのですが、どうやらそれが功を奏したようです。活字もその人の人格を表すツールだと、私は思っています。なので、私はとにかく自分がお客さんに伝えたいことや、自分自身を知ってもらうためにも、まめに投稿を更新していました。(最近はスローになってきてしまったので、当時の私を見習って頑張っている最中です…!)その努力もあって、きっと私に共感してくださる、気の合うお客さんが集まるようになっていったのだと思います。私は勤めをしていたことがあるので、その時と比較すると一目瞭然です。さらには、私は自分とタイプの違うお客さんの接客がとても苦手で、ホトホト苦労しました。独立することに伴い、たくさんの不安やストレスが伴いますが、接客でのストレスを軽減することができるというのは、間違いなく楽しく仕事ができるということ。これは、独立することの最大のメリットかもしれません。

メリット②:時間が比較的自由に使える

独立することでのメリットでいえば、時間が自由になるという点も挙げることができます。これも勤めのときとの比較になりますが、お客さんの予約がない時も、受付で電話が鳴るのをじっと待っていないといけませんでした。私はその時間が本当に勿体ないと思っていて、それが理由で独立をしたと言っても過言ではありません。独立してからも、どんなに頑張ったとしても予約のスキマ時間というのができます。雇用されているときは、正直、予約をこなそうが受付で座っていようが、生じるお給料は変わりません。ですが、独立となっては違います。予約が入らなかった時間は、SNSやホームページを更新したり、次回のキャンペーンを考えて、チラシを用意していたりしていました。また、在宅でできるバイトも少しやっていた時期があります。仕事の内容は、(なんちゃって)テキストライター。知り合いから紹介してもらったお仕事で、成果報酬の仕事でした。なので、早く仕上げれば時間給がよくなる…。そう考えて、とにかく猛スピードでたくさんの文章を作成していました。その時はお金を稼ぐことを目的に受けていた仕事でしたが、結果として文章作成とそのスピードは、この仕事のおかげで鍛えられた気がします。よく、『これまでの人生でやってきたことは、何一つ無駄なことはない』という名言を聞きますが、私もそれに同感です。


ちょっと脱線:サロン接客で役立った他業種バイト

その観点から、もう少しそのネタで。
独立する前は、コールセンターで営業電話の派遣社員をしていました。この時に、喋ることに関して非常に学ぶことができました。アウトバンドのセールス電話で、非常にストレスのかかる仕事でしたが、その中でもアポイントが取れるように自分なりに考えて努力をしました。もともと電話嫌いなのですが、この時に『話す声のトーン、スピード、抑揚』はもちろん、『声だけで表情を伝える』ということを学びました。おかげさまで、お客さまのサロンご来店のきっかけに『電話の感じがよかったから』とお褒めの言葉を頂いたこともあります。

独立中期も、やはりまだ集客の不安感もあり、いくつかの仕事を掛け持ちしていました。先ほど挙げたテキスト作成の在宅ワークの他に、飲食店でも働いていたことがあります。これは独立前期のときで、お酒を出すレストランで働いていたのですが、ここで社交性が磨かれたと思います(笑)。私を知っている方は、みなさん私のことを『社交的』と言ってくださいますが、実は根はものすごい人見知りです。それを変えてくれたのが、飲食店でのバイトだと思っています。また、オーナーが厳しい人で(今となってはそれは愛だと思っていますw)、接客に関してもとても学ぶことができました。中でも、お客様が要求することを先読みして、こちらから行動すること。例えば、フォークが落ちる音がしたら、頼まれる前にお持ちする。常にお客様のワイングラスの残量を気にして、なくなる前にこちらから注いだり、メニューをお持ちしたりする。飲食店でお勤めの方からは、当たり前のことだと笑われてしまいそうですが、まだ20代でそれまで飲食店経験のなかった私は、この経験はとても勉強になりました。
以上話が脱線しましたが、どんな仕事をしても今の仕事に役立っているという例でした。


デメリット①:収入が安定しない

独立のメリットでメリットの話に戻ります。
私にとって、独立するという選択はベストだったと確信しています。ですが、その中でもやはり、独立することのデメリットはあります。このブログは、これから独立を考えている人へ参考になればと書いており、みなさんに少しでも夢が与えられたらな〜と思っているのですが、それに反してデメリットも書いておこうと思います。なぜなら、独立すれば絶対ハッピーかといえば、そうではないからです。

まずひとつめは、前回にも書いたように、収入が安定しないこと。これがまず一番なのではないでしょうか。これは前回に触れたので、割愛。


デメリット②:ワーカホリック気味になりやすい

もうひとつ挙げるとすると、ワーカホリック気味になりやすいです。ごく、自然に。でも正直、それは仕事に一生懸命である証拠で、お店に対する愛の表れでもあったりします。それは特に公言しなくてもお客様には伝わるものだと思っていて、お店をやる上で最大の才能だと思っています。私もこれまで、ワーカホリック気味に仕事をしてきました。寝る時間以外は働いていたし、常に仕事のことを考えていました。休憩なし15時間の仕事後、ナチュラルハイで帰宅するのに心地よい達成感を感じでいました。実際その頃は、本当に魅力的なお客様とのご縁がありましたし、本当に自分の中でも良い時代だったのは間違いありません。なので、仕事愛とワーカホリックは紙一重だと思っています。
ワーカホリックの代償は、後々にいろいろな形で現れてくるのだと思います。よく聞くのは、体調を崩して漸く無理していたことに気付くということ。幸い、私は20代半ばで開業をしたので、気力も体力も有り余っていました。なので体調を崩すことはこれまで皆無でした!…が、そんな健康元気印私が自分のワーカホリックに気付いたのは、コロナ禍です。何もしない1ヶ月を過ごし、それが本当に私にとってものすごくリフレッシュになったのです。きっと、共感してくださる経営者の方は少なくないと思います。
それから、ここ数年にハマっているフランス。これに関してはまた、違う機会に書きたいと思っていますが、日本とフランスは相反する点が結構あるのです。そのひとつに、仕事への考え方があります。フランス人は、人生の中心に仕事は決してこないのです。(もちろん一番は、余暇!)それ以外にも、フランスの文化はいつも私の固定概念を覆してきます。その自分になかった感覚や、むしろNGとしていたジェスチャーを当たり前とするフランスに、私はいろんなことを学ぶことができています。

コロナ禍に、自宅から空にかかる虹を見たり、太陽や月が昇ってくるのを見て、当たり前の自然現象を知らずに生きている自分の生活を反省しました。でもこうして当たり前を特別と思える気持ちは、これまで一生懸命やってきたから思える、特別な感情だと自負しています。


今後、私が目指すもの:ワークアンドライフバランス

独立してする仕事のボリューム感は、それぞれ異なると思います。ただ本気でやるなら、やはり初期〜中期は全力投球でやる必要があると、私は思っています。ただ、最近は『ワークアンドライフバランス』が叫ばれる昨今です。私自身もコロナ禍で拝んだ虹から生じた感情を受け、そのバランスを模索中です。もしかしたら独立開業をすることも、私のように一点集中しすぎなくても、いいバランスを探すことができれば、器用になんなくこなせるものなのかもしれません。数年前から、共に働ける仲間や将来開業志望の鍼灸師さんを探しているのですが、それも私がみなさんの働き方を直に見てみたいという興味もあってのことなんですよね(笑)。


自分史として7回に渡って綴ってまいりましたが、今回の独立をすることで感じたメリットデメリットを綴って、一旦〆ます。今後はサロンを運営する中でポイントとなるテーマを絞って、自分の経験やマインドを交えながら書いていきたいと思っています。

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