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建築のオールラウンド力

むかしから、春といえば何かをスタートしたい気持ちに駆られます。
入学式、入社式、転勤、転入、転居。どれも4月にするにはふさわしいです。

我々の稼業は3月は実はとても忙しい。それは新しいことを始まる4月の前に、モウレツに追い込んでいるところです。
というわけで毎年、こんな年度末の時期は何かと忙しいのだが、なぜか他のことでも忙しくしていたい気持ちになる。4月からに向けて何かを始めたくなる。みなさんもそんな気持ちないですか?

さて、大事なことを。
今春、1級建築施工管理技士の資格を取得しました。
昨年一念発起して勉強し、受かったのでとても嬉しい。
10月に試験だったのですが、先月にやーっと合格通知が来まして。
これを取った意味について思考を巡らせた後、noteに書こうと思った次第です。

(完全な余談、タイトルいつも悩みます。適当に決めたタイトルで書きだすんだけど、筆を終えた時、内容が全然違うことになってて改めてタイトルをつけます。それでもしっくりこない、来たことがない。
みなさんはどう決めているんでしょう?)

私は建築を設計する仕事(意匠設計)で、建築士の免許があれば困ることはありません。ではなぜ施工管理技士の資格もとったのか。。
そのまえに、大事なことではあるけれども本筋とはちがうので概要だけ建築士の免許、施工管理技士の資格でできることを紹介します。

MEMO1 建築士の免許
建築士でなければほとんどの建築物の設計や工事監理はできない。運転免許がないと運転できないように、建築士でなければしちゃだめな仕事があり、それを行うための免許。
建築士は1級、2級、木造とあるが、規模によって設計できる範囲が異なります。ざっくりいうと、1級は制限なし、2級は主に住宅または小規模な施設、木造は木造の小規模建築といった具合。

MEMO2  建築施工管理技士の資格
施工計画を作成し、工程を管理し、品質・安全面の指導を行う知識があると認められた資格。俗にいう現場監督とか現場所長という仕事。できることは、工事額によって監理技術者という資格が必要で、1級はほぼすべての建築工事で可能。ちなみに1級建築士も工種は減るが監理技術者になることができる。だが工事においては施工管理技士の方が幅広い活用が可能。



建築をつくるとして、段階を大きく2つにわけると、設計と工事です。
設計する人が建築士、工事するひとが施工管理技士。

つまり、発注者(建て主)が建物を建てたいと考えた時、真っ白なキャンバスから建て主の希望に叶うかたちをつくっていくひとが建築士、その描いた絵をもとにして、実際のものをつくっていくひとが施工管理技士です。

設計者がエラいとか、施工者のがエラいだよ、とかそんな不毛な議論するつもりはない。立場の違いはあるけど、同じものをつくってくのだから、
円滑に、タッグを組んでいいものをつくる。これに尽きる。

クライアントにとって設計施工の分野の違いなど意味はなくて、クライアントにとっていいものに仕上がればよい。
分業や高度化した時代だからこそ、設計者だから設計しか知らないとか、施工者だから施工しか知らないではダメだと思ってて。

クライアントの夢を実現したい、を真剣に考えたとき、現場のことをもっと知りたい、円滑に建築プロジェクトを終えるには、設計だけでなく施工のことも知りたい。そんな思いがここ数年ありました。だから資格を取りました。

施工も知ってる設計者は、どんなことができるのか考えてみました。

①工事を円滑に進められる

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