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なぜボディアウェアネスなの?

1、人間は肉体を持って産まれた知性

なぜヨガではまずカラダから始めるのでしょう?
ヨガはカラダではないところを発見していくツールなのになぜカラダ?
肉体なんて人間の動物的な部分、瞑想には必要なさそう。


そんな風に感じる人もいるかもしれません。

今世、私たちは肉体を持った人間として生まれてきました。
どんなに清らかで軽い天使や精霊のような存在になりたくても,氣分はそうだったとしても(笑!)私たちはもれなく物質である「肉体」を持っています。

もしあなたが今この記事を読んでいるのであれば、おそらく目でそれを読んで,脳がそれを理解しようと活動していることでしょう。

私たちはどんな美女でも聖者でも王様でもお姫様でも,食事をして食物エネルギーを取り入れ活動し、ウンチをして、皮膚が傷がつけば  血が流れ、衝撃を受ければ骨が折れ、時に風邪をひいたり、咳が出たり、虫刺されが腫れたり、外部とのエネルギーのやりとりによって様々な肉体的症状が出ます。

だからこそ、生命を存続させるために「痛み」「不安」「恐怖」など、一見するとネガティブな「感情」を持ち、地球上の様々なピンチを切り抜け、進化してきたのが人間です。

あー、肉体なんてなければいいのに。そうしたら痛みも苦しみもないところで清らかに軽やかに生きていけるのに!!早く肉体なんて投げ捨てたい!

なんて思っている方もいるかもしれません。(いない??笑)

ちなみに私は20代の頃、「花になりたい」と本氣で思っていました。笑

人間は寿命も長すぎるし、しがらみも多すぎる。植物だったら色々ちょうど良さそう。世界を味わうだけ味わったらお葬式の心配とかもせず、さらっと土に還りたいと。子どもの頃から、動物より植物の方がシンパシーを感じられる存在だったのです。

こんな私のように、ヨガや瞑想、ヒーリングなど、物質的でない現象に興味を持つ方は、なんとなく人間としての自分がちょっと嫌いだったり、めんどうくさかったり、ひょっとすると人間としての自覚がなかったりする人もいるかもしれません。


喜び、安心、愛おしさ、賛美、畏怖、痛み、恐怖・・・etc.

様々な、物質を伴うからこそ生まれる感情

この色鮮やかで生々しい物質的な「体験」を味わうために、私たちは人間として生まれてきています。そしてまた、情報を取り込んで、感情が生まれるという意識の「構造」を分析することで「感情」や「肉体」から「自分」を引き離して、物質的ではない領域と繋がって「瞑想」に入り、「制限のない大きくて純粋なわたし」を体験するという体験は人間として生まれた時にしかできないことです。

この「瞑想」というメカニズムを発見した人は本当にすごいなぁと思うのです。

「瞑想」を発見した先に、その中で何が起こっていたのかから解析して、心の構造を解き明かしたのでしょうね。学術的なことはわかりませんが、瞑想が起こるたびにそう感じます。


2、意識の世界に入る前に、物質としての私を愛してあげる

そんな瞑想体験ができる身体構造と、「感情」というシステムを持っているのが人間だけなのだとしたらこれを体験しておかない手はありません。


ずっと瞑想状態の神や精霊のような存在だったら、その両方を行き来するという体験はできないのですから。(そういえば牛は瞑想をしていると聞いたことがあります。)

感情に振り回されるのが嫌だとしても、自分にまつわる環境さえ整えてあげれば、こんなにおもしろくて喜びと学びに溢れた境遇はありません。

ボディアウェアネスを育てる練習を通して育つ意識は、人間としての自分を認めて、愛することでもあります。


「肉体のことなんてほっておいて、魂の望むことを!」なんて突っ走ってしまいがちな人ほど、まず、肉体としての自分、人間としての自分を観て、愛してあげることがとても大切だと思うのです。

だって、何はともあれ、私たちは今、肉体を持って生まれているのだから。

お母さんが子どもの成長を見守るように、自分自身の肉体の成長や変化を見守ってあげるとカラダはとても喜びます。そして、健全な形でカラダと自分との信頼関係が結ばれて行った時、私たちは肉体のひとつ内側で起こっていることを自然に体験することになります。もちろん肉体を通した練習を飛ばして、それらを「観る」能力だけを育てて行くことも可能です。だけれど、その前に一番身近な「自然」である「肉体」との信頼関係を築いて行くこと、すなわち、森羅万象の変化や在りようをありのままに見つめる姿勢を育てて行くことが何より大切なのです。

その準備がなされて初めて、私たちは目に見えないエネルギーと安心して付き合うことができるのです。

だからまず肉体としての私を愛してあげる。その愛の第一歩が観察。

私たちがどういう存在なのか、知ってあげる。

だから私たちはまず、カラダを観察するのです。

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