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為末大のコラム

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2024年6月の記事一覧

人数におけるコミュニケーションスタイルの違い

人数におけるコミュニケーションスタイルの違い

長文ファンの皆様おはようございます。

私は人によって得意なコミュニケーションの範囲があるという仮説を持っています。

それぞれの範囲で求められるものを整理してみようと思います。

スピーチ(30人以上)

スピーチ、司会者(29-10人)

ファシリテート(9-3人)

インタビュー(2人)

です。

【スピーチ】

スピーチは多くの人にわかりやすく語りかける方法です。語彙量は多くない方がよく

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セカンドキャリアについて考えたこと

セカンドキャリアについて考えたこと

長文ファンの皆様おはようございます。

昨日、宇野常寛さんとお話しさせてもらった時に「私って社会から見てどんな人間に見えますか」とご質問しました。この人は鋭いと思う方には大体この質問をするようにしています。

そうすると「為末さんは実はセカンドキャリアの人じゃないですかね」とおっしゃいました。これは今まであまり返ってきたことのない返答で、これについて1日考えていました。

確かに私は25年どっぷり

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なぜあいさつをしなければならないのか

なぜあいさつをしなければならないのか

長文ファンの皆様おはようございます。

最近「挨拶をなぜしなければならないのか」という論争があり、大変興味深かったので、この問いを「個人の振る舞いは自由であるべきなのに、どうしてあいさつは(ゆるやかに)強制されるのか」と捉えて、考えてみたいと思います。

この類の問いは個人の欲をないものとすると、少なくとも議論には負けません。

私たちが所与の価値観と捉えているものに、「人は生きていたい」「人は幸

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「往生際が悪い」と、「粘り強い」は何が違うのか

「往生際が悪い」と、「粘り強い」は何が違うのか

長文ファンの皆様おはようございます。

「粘り強い」と「往生際が悪い」の違いについてご質問を受けました。この境目は大変曖昧で、ほとんどの使用例では、同じ状況を前向きにいうか後ろ向きに言うかの違いでしかないと思います。うまくいけば粘り強かったと言い、うまくいかなかったら往生際が悪かったと言っているに過ぎない、と言っている。

それを抑えた上で、もし違いに着目するなら、本人が継続する理由に着目すべきだ

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