17. 「手の施しようがないと言われたと思った」

生後17日頃、
詳しい検査結果が出たので
雲くんと話を聞きに病院に行った。


18トリソミーは間違いであってほしい・・・
と思っていたけれど

結果はやはり
「18トリソミー」確定で
辛すぎる診断結果だった。



「心臓と呼吸は不安定な状況。
心臓は心室中隔欠損、動脈管開存症、
大動脈縮窄症があり、
肺に血液が多く流れ過ぎる状態。」


【手術をしなければいけないけれど、
1000g台と小さすぎてできない。

今後、呼吸に負担がかかってきた場合、
気管挿管+人工呼吸管理が
必要になるかもしれないが、

心臓の治療ができる容体でなければ
本人への負担を長引かせるかもしれないので
気管挿管はしない方がいいかもしれない。

ただし、それは本人の生命力に
まかせるという事になる。」

といった内容だった。



先生から気持ちを聞かれて
雲くんは

「本人がしんどいのに
命だけ繋ぎとめる治療だったら
かわいそうなのでしなくて良いと思ってます。」

というような事を言った。



「お母さんはどうですか?」
と聞かれ

本音では
「何としても生きていてほしい・・・」
という気持ちはあるけれど、

本人は苦しいのに
何とか人工呼吸器等で
命だけ繋ぎとめるなんて
そんなかわいそうな事はできない。

「私も同じ気持ちです・・・。」
と答えるしかなかった。



話が終わってから
雲くんは

「手の施しようがない
と言われたと思った。」

と言っていた。



オブラートに包んではいたけれど
実際、そういう事なのだろう。



大きくなれば手術ができる可能性も
出てくるのだけど
そもそも18トリソミーの子は
大きくなる事自体、難しいのだから。



辛い内容ではあったけれど
18トリソミーである事は
覆らないだろうと覚悟していたこともあり、
その日、私は泣かなかった。



雲くんも
「外ちゃんが泣かんかったから
俺も泣かずに済んだ。」
と言った。

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