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「洗濯室」という心地いい空間ができた

はじめに、
好きな方はごめんなさい。

私は、最近「洗濯物を干す」行為そのものが時間の無駄に思えてしまう。復職する前は、そういうものだと思って普通に干していたし、嫌いとか、そういう認識もなかった。でも、仕事をして帰宅して、家事をして、明日の準備をする、という怒涛の家事ルーティンをして、さて、明日の早起きのためにもう寝なきゃ…って、ふと思った。あれ、私の自由時間はどこ?

昔々、女とは、悲しいけれどそういうものだったのだろう。現在でさえ、エコでも節約上手でもないだろうから少し心は痛む。でも、家電の進化もすすみ、多様性が認められる今のこの世の中で、私たちは家事に追われて自分を喜ばせる時間さえ取れないのか。そして、人生40年以上生きてきて、母の死も経験した今の私は、時間も限りある尊いものだと知っている。

洗濯物を干している時結構幸せ、とか、逆に心が整う時間だと感じられているのであればもちろん別だけど、我が家は洗濯機からベランダまで遠い動線ということも拍車をかけ、仕事を再開させてからは、ほぼ乾燥機一択という選択をした。

そう決めた瞬間、その場所は「洗濯機がある脱衣所」ではなく、私の中で「洗濯室」という空間に変わった。いや、変えた。「洗濯室」って、まず響きがかわいい。「家事室」のような、なんだかレトロな響きがする。さて本題。大切なのは収納と流れ。シワになりやすいものだけお風呂場へ吊るすので、ピンチハンガーとハンガーをすぐ出せるように収納扉の中を見直す。干し終えたら(いつもだいたい5点ほど)、お風呂の乾燥スタート、洗濯機の乾燥スタート。お風呂の乾燥は、1時間設定で、あとは明日の夕方まで自然乾燥することが多いかな。
収納扉の中には、大きめのかごをいくつか置いてある。帰宅後乾いたタオルと下着類はそのままかごに家族別にポイポイ。その他はランドリーかごに入れてリビングに持っていき、アマゾンプライムで映画を途中まで、もしくはドラマ1話分見ながら畳む。これですごく効率も気分も良く暮らしが回っている。

最近のお気に入りは芦田愛菜ちゃんと宮本信子さんの「メタモルフォーゼな縁側」。BLにハマった高校生とおばあちゃんが、出会い、語り、そういったやりとりの中で、何か好きなことを見つけ夢中になる喜びを知る、そんな物語。大好きな漫画の連載雑誌発売日の夜は、あたたかい明かりの中で幸せそうにそれぞれがページをめくるシーンが、本当に幸せな時間の使い方をしているなぁ‥としみじみ感じた。

そんな時間の使い方ができるかどうかは自分次第。「洗濯物はお日様のいい香りがするべきもの」という呪いを自分にかけすぎず、ひとつひとつ選んで自分だけの暮らしを組み立ていきたい。

洗濯物を干さない選択をしたことで、私は夜、寝室で、小さな明かりの中でストレッチをして、本を読む時間を手に入れた。


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