親父のエギング塾その20 エギのアクションには前半と後半があります
今日はエギの動かし方についてお話します。
親父はエギのアクションには前半と後半があると言いますが、どういう意味なのでしょう?
登場人物
クロ:
今日もよろしく頼むね。
親父:
はいよ。
クロ:
今日はエギの動かし方について教えて欲しいんだ。
ちなみに、親父はエギのアクションには前半と後半があると言うけど、どういう意味?
親父:
じゃあ、解説して行こうか。
クロ:
よろしく。
【前半と後半】
親父:
了解。
エギのアクションは前半と後半に分かれるんだ。
エギのアクションの前半というのは、エギに対してどういうアクションを与えるか。
一方、エギのアクションの後半というのは、エギをどう沈めるか、なんだね。
クロ:
なるほど。
一般的にはアクションと言うとエギをどう動かすかだけを考えるけど、親父はどう沈めるか、までを含めてエギのアクションと言う訳だね?
親父:
その通り。
そう考えた方がすんなり理解出来るんじゃないかと思ってそういう教え方をしてる。
俺はエギのアクションの前半と後半という言い方をした訳だけど、実際、アオリイカを釣るとなると、前半も後半も重要なんだ。
前半だけでは釣れないし、後半だけでも釣れない。
前半と後半が合わさって初めて、アオリイカに対して有効なアピールになるんだね。
だから、前半と後半に分けて話して行きたいと思う。
クロ:
なるほど。
【エギの基本的な動き】
親父:
まず知って欲しいのは、エギはどの方向に動かせて、アオリイカに対してどんなアピールが出来るのかって事なんだね。
クロ:
ふむ。
でも、エギの動きなんて限られるよね?
左右、上下、自分に向かって引くくらいしか出来ないでしょ?
親父:
確かにそうだな。
ちょっとまとめてみようか。
【左右】
これはいわゆるダートって動きで、エギを左右に動かす動きだね。
動きは確かに単調なんだけど、アオリイカがもっとも興奮する動きでもある。
そして、左右の動きのバリエーションとしては、しゃくる力の加減で、左右の動きを大きくしたり、小さく出来る。
【上下】
上下の動きは2番目にアオリイカを興奮させるね。
左右の動きはアオリイカの視界の中にずっとあるのに対して、上下の動きは一瞬アオリイカの視界から消えるようなイメージ。
でも、上下の動きのもっとも大きな武器は、アオリイカを興奮させるのではなく、アオリイカにエギを抱く間を与える事なんだ。
エギを高く跳ね上げる事によって、エギが着底するまでにたっぷり時間が出来る。
つまり、アオリイカがエギを抱きやすくなるんだね。
クロ:
なるほど。
左右と上下では効果が違うって事か。
親父:
そうだね。
ただ、クロはエギの動きを左右と上下のように言うけど、実は斜めも出来るんだ。
【斜め】
エギを上下に動かす際、ロッドを真上ではなく、斜めにしゃくればエギは斜めに跳ねあがる。
では、どうして斜めに跳ね上げさせるのかと言うと、斜めに跳ね上げさせる事によって、エギがアオリイカから逃げるニュアンスを与える事が出来るからなんだ。
クロ:
どうしてアオリイカから逃げるニュアンスが必要なの?
親父:
アオリイカの活性が高いと、アオリイカは積極的に餌を追いかけるんだよ。
その場でアクションさせるより、むしろ、逃げ惑う餌を演出してあげた方がアオリイカは興奮し、釣れる。
だから、アオリイカの活性が高い時は、餌がアオリイカから逃げる演出を加えるといいんだね。
クロ:
なるほど。
親父:
【手前に引く】
これはラインを巻くと自然とエギが自分に向かって移動するんだけど、ショートジャークがその代表。
ただ巻きと言われるテクニックもそうだね。
これはさっき言った、アオリイカから逃げる動きを模しているんだ。
その場でアクションさせるより、エギを移動させたい時に使うアクション。
活性が高いほどに速く引くし、そうでもなければゆっくり目に引く。
クロ:
つまり、高活性であればあるほど、逃げる演出を加えた方がいいって事?
親父:
俺はそう思ってエギを操作してる。
クロ:
なるほど。
親父:
この4つが基本的なエギの動き。
クロ:
シンプルだね。
親父:
うん。
すごくシンプル。
でも、エギの動かし方と言うのはこれですべてって訳ではないんだ。
クロ:
どういう事?
【エギに魂を入れる】
親父:
エギを上下・左右・斜め・手前に動かすだけでもアオリイカは十分に釣れるんだ。
でも、俺の経験上、それがすべてではないんだね。
クロ:
他にも大切な事があるって事?
親父:
その通り。
クロ:
それって何?
親父:
これまで話してきたエギの動きって、動きの前半部分なんだよ。
止まってたエギに、動きと方向をつけてあげたんだね。
後半は、動きと方向をつけたエギをどう沈めるか。
ここまでやって、初めてエギに魂が入る。
クロ:
魂が入るってまた大袈裟な(笑)
親父:
大袈裟だな(笑)
でもな、エギをどう沈めるかによって、エギの動きって本当に魂が入るんだよ。
むしろ、俺が重視しているのは、エギをどう動かすかではなく、エギをどうやって沈めるかなんだ。
クロ:
でも、沈め方を変えるってどうするの?
親父:
簡単だよ。
例えば、フリーフォールなら45度で沈むし、カーブフォールなら30度。
シンカーを使えばもっと急激に沈める事も可能だよね?
つまり、沈み方にバリエーションが出来るって事。
クロ:
あー。
親父:
アオリイカの活性によって、エギが何度で沈むのがいいのか、その答えはバラバラなんだ。
しかも、その日に一番効く沈降角度ってのがある。
クロ:
なるほど。
エギのアクションのみに終わらず、そこまで考えて初めてエギの動きって事か。
親父:
そういう事。
だから、エギをどう動かすかも大事だけど、エギをどう沈ませるかにも神経を使って欲しいんだ。
さっきはエギの沈降角度に言及したね。
その他にもエギの沈降スピードってのもある。
そうそう、あと、ステイと呼ばれるテクニックもあるね。
ステイとは、アクションの後、ラインに強めのテンションをかける事でエギを一切沈めないんだね。
その場で漂わしておくイメージ。
これが効く場合もある。
或いは、ステイから一気にエギを45度で沈める。
そうすると、エギが沈む瞬間にアオリイカがエギを抱く事もある。
クロ:
なるほど。
どんどんバリエーションが増えるね。
親父:
でしょ?
初心者さんはしゃくったら終わりと思ってるけれど、実はそうじゃない。
沈め方にも様々なバリエーションがある。
今日のアオリイカはどんなアクションが好きかな?
今日のアオリイカはどんな沈み方が好きかな?
最低でも、この2つを考えながら釣って欲しいんだね。
クロ:
なるほど。
【100%を目指して】
親父:
俺は釣りながら少しずつアジャストして行く感じで釣りをしてるんだ。
微調整ってイメージかな。
例え、すぐにアオリイカが釣れたとしても、その釣り方が100%とは限らないでしょ?
80%なら、あと20%釣れるようにアジャスト出来る。
そうやって常に100%の答えを探しながら釣りをするんだ。
クロ:
マニアック臭がするね~(笑)
親父:
確かに(笑)
でも、そのマニアックさが周囲の人たちより1杯でも多く釣る秘訣だと思うんだよね。
だから、初心者さんには是非マニアックになって欲しい。
アクションだけではなく、自分なりのエギの沈め方を見つけてみるのも楽しいよ。
もしかしたらそれが自分の必殺技になるかも。
エギングなんてまだまだ新しい釣りなんだから、きっと新しい技もいっぱいあるはず。
それを自分で探してみて欲しいよね。
クロ:
そっかぁ。
うん、分かったよ。
親父、今日もありがとうね。
親父:
はいよ。
まとめ
① 前半と後半
② エギの基本的な動き
③ エギに魂を入れる
④ 100%を目指して
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