エギング上級者になる為のステップ5【シンカー】
僕のような初心者が上級者になる為の道しるべ。
その為に必要なステップを一から親父に教えてもらおうと思います。
登場人物
クロ:
今日は上級者になる為のステップ5になるね。
基本動作の2段しゃくり・ショートジャーク・スラックジャークが終わったんだけど、今度は何を学べばいいんだろう?
親父:
うん、基本を覚えた事で、クロはエギを自由自在に動かす事が出来るようになった。
でも、それだけじゃ、アオリイカは釣れないんだね。
クロ:
え?
そうなの?
これで釣れると思ってたよ。
親父:
確かに、潮も風もない最高の環境なら釣れるよ。
でも、状況が少しでも変わってしまうと、釣果がガクンと落ちてしまう。
クロ:
それはどうして?
親父:
それは、エギがいつものように沈んでくれなくなるからなんだよ。
例えば、いつもより潮が速い場合。
例えば、いつもより風が強い場合。
こういう時は、いつものようにエギは沈んでくれないんだ。
そのせいで、釣果はガクンと落ちる。
クロ:
それは困るよね?
だって、潮が速かったり、風がある事なんて、自然の中で言えば当たり前なわけじゃない?
それで、いちいち釣果が落ちていたら、釣りにならないよ。
親父:
うん、クロの言う通りなんだね。
だから、俺たちは潮の速さや風の強さに合わせて、アジャストしてやらなければいけないんだ。
アジャストしてやる事によって、エギをいつも通り沈め、いつも通りの釣果を目指すって訳。
クロ:
なるほどなぁ。
で、今日のお題、シンカーの登場って事か。
親父:
そういう事。
潮や風にアジャストする為に必要なのは、このシンカーなんだね。
このシンカーを上手く使いこなす人と、使わない人や、上手く使いこなせていない人とでは、釣果がまったく違う。
例えれば、周囲の人が1杯も釣っていなくても、シンカーを使っている俺は10杯以上釣れる。
いわば、これくらい違うんだね。
クロ:
圧倒的な差となって現れるって事か。
親父:
そういう事。
まずは、シンカーの重要性を知って欲しいんだ。
別にシンカーなんていらないよ、と思う人もいるだろうけど、本当にまったく違うから。
ちなみに、シンカーと一言で言っても、様々なタイプがある。
アゴリグタイプのものや、糸オモリタイプのもの。
ちなみに、俺は糸オモリタイプを使っているよ。
クロ:
なるほどね。
シンカーは必需品なんだね。
ちなみに、シンカーはどうやって使ったらいいの?
親父:
例えば、潮のせいでエギが沈まないとする。
いつもの沈み方を0とすると、今日の潮の速さだと、沈降角度が-2浅くなる。
そうした場合、シンカーは+2エギに付け加えるんだね。
そうする事によって、エギはいつもと同じように沈んでくれる。
クロ:
なるほど。
じゃあ、-1の時は+1付け加えるって事か。
親父:
うん、そういう事。
基本的にエギの沈降角度は30度~45度くらいなんだね。
厳密に言えば、30度と45度では釣果が違ってくるんだけど、シンカーを巻く場合は、およそ30度~45度で沈むように調整してあげて。
クロ:
なるほどね。
理屈は分かった。
でも、実際にシンカーを使うとなると、何をどうしていいか分からないよ。
親父:
確かにその通りかもしれないね。
だったら、これを覚えて。
① 目の前にエギを沈めてみる。
② エギを観察して、エギの沈み具合を確かめる
③ シンカーを巻いてアジャストし、もう一度エギを沈めてみる。
クロ:
なるほど、現場ではそうするんだ?
実際に目で確認しながらシンカー調整するんだね。
親父:
そうなんだ。
目で確認して、エギの沈降角度を確かめるんだ。
クロ:
じゃあ、比較的簡単だね?
親父:
ところが、そうでもないんだよ。
クロ:
え?
そうなの?
親父:
うん。
どうしてかと言うと、海には潮の流れがあってね、この潮の強さが均一ではないんだよ。
つまり、目の前に落としたエギと、投げてエギが落ちる地点では、必ずしも潮の強さが同じではないんだね。
だから、目の前でエギの沈降角度を確認したからと言って、それで正解って訳ではないんだね。
クロ:
じゃあ、どうしたらいいの?
親父:
目の前で確認したら、後は、エギを投げ入れる地点の潮の速さ分を計算して、少しだけシンカーを足してあげるんだ。
これで、シンカー量は完璧。
クロ:
そっか、潮の速さが均一じゃないから、その分を計算しなきゃいけないんだね。
なるほど、良く分かったよ。
親父:
シンカーを巻くのは少しだけ邪魔くさいんだけど、そのひと手間をかけてやる事で、釣果がまったく違ってくる。
自分勝手な人間はイカに嫌われてしまうよ?
あくまでも人間は、イカに合わせる立場。
だから、シンカーを使う事も、シンカーの調整も邪魔くさいんだけど、その手間も楽しんで欲しいかな。
クロ:
そうだね。
少しでもイカに寄り添うような釣りが出来るといいね。
これで、潮には対応出来るようになったと思うんだけど、風はどうしてシンカーが必要なの?
風と水の中は関係ないように思うんだけど?
親父:
確かに風と水の中は一見すると関係ないように見えるね。
でも、横風が吹くとどうだろう?
クロ:
横風?
親父:
そう。
エギにはラインが結んであるからね、横風が吹くと、このラインが風であおられて、膨らむんだね。
つまり、ラインが弧を描くんだ。
クロ:
確かに。
親父:
この状態、つまり、ラインが弧を描いている状態というのは、エギがラインに引っ張られている状態なんだね。
つまり、エギが沈もう沈もうとしているのに、エギが横から引っ張られているんだ。
それでエギが綺麗に沈んでくれると思う?
クロ:
エギが横から引っ張られているんだよね?
だったら、綺麗に沈むはずがないよ。
親父:
だよな?
だからこそ、シンカーを巻くんだよ。
エギが横からラインに引っ張られていても、エギが30度~45度で沈むように。
クロ:
なるどなぁ、そういう事なんだね。
放っておけばエギは勝手に沈んでくれる訳じゃないんだ。
潮、風、シンカーを使う場面は想像以上に多いんだね。
良く分かったよ。
親父、今日もありがとうね。
親父:
はいよ。
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