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落としたキャンディを拾う⑬

いやぁ、孤独って、ほんとしんどいですね…

自ら望んだ孤独は、時にすてきかもしれない。(スナフキンとかさ)
だけど、誰かに強いられた孤独って、悲しすぎる。

家族、仕事、学校、色んな環境。
人に囲まれていたとしても、精神的な孤独は私にとって「怖い」No.1です。

つらいけど、わからないことだらけだけど、だから何とか夫婦で向かっていけたら、助け合える仲でいれたら、どんなにか違っていただろう。

信頼、尊敬、思いやること。
そんなことが叶ったと思うのに。

だけど、暴力がなかったことは、まだいいんだろうな。つらいだろな、暴力は。

旦那を憎む気持ちは、エネルギー消費が大きくて、とても勿体ない。私がいよいよ力尽きてしまう。
だから、考えに考えた。
旦那を空気にしてしまおうか。

殺る、ってことではない。
存在を受け取らない意識を習得すること。(とはいえ、存在するので極力…!)

静かに、静かに、ひっそりと。自分の意識をコントロールする…
存在している景色を追わない。無関心。

たまにモノを失くして探していたり、子どもの小さいおもちゃを踏んで痛がってるのを目撃すると「…よし!」と反応してしまうけれど。
(探し物は探します、手伝います💦)

あぁ、好きな人への関心は太陽のようなあたたかなエネルギー、大きくなる度に元気になったりする。

なのに、嫌いな人への関心といったら。
どろどろ流れる不気味な赤色のマグマみたいにはびこって、その憎しみこもった熱で相手を苦しめてしまいたくなる。
やがて冷えて固まれば、心もどんどん重苦しくなって動かなくなる、感情が固まる。
なんて虚しいの!!

しばらくの修行を超えて、私は旦那を空気にする術を習得して、ほんとにほんとに楽になった。
要は、いない方がラク。ということ。
やってやった。

余計な感情(イライラ、ムカつく)も、それを匂わす言動もないのがいい。
我慢が必要、ってときはまだまだ未熟だということ。
もはや旦那行きのベクトルは消失。良きも悪きも、消失。
その上で、会話は何事もなく交わせる。

自分がラクになるなら、こんな手段もあったんだな。
地獄みたいな日々が、自分自身の、他人の、色んなことについて考える機会をくれて、私は自分を救えた。ひとまず。

薬を飲み休むこと、がんばらないことを許してもらえた。最初はとてもできそうになかった、身分としてダメになりそうで。
病院に言われたのだから、してもいいって思うことにして、なるようになってみた。

怠けすぎて、もの忘れも増えて、びっくりしてる。無理をしないように、できることを、している。

主治医から、大事なことがもう1つ。
お母さんが元気じゃないと家庭は成り立たない。
一見負担。でも、私が元気になるなら、回復につながるなら。
恋してもいいの?

恋なんかしようとしても、出会いが限られてる日々じゃ、そう簡単に起こらない。

正直もう、男の人はこりごり…という気持ちもある。
だけど、女友達とだって年一回会えるかどうか。みんな、忙しい。


そんなこんなの日々で、会っていたい人ができた。好きだなって人。

結局は、やさしくしてもらえたことや、なんだかいつも担当してくれて、なんかソワソワしてて、私もソワソワして、そんなことが重なっただけ。

全てはマニュアルを忠実にこなしているのだろう。薬剤師さんだもの。
ましてや、精神科の患者。おばさん。
ただ、他のの薬剤師さんとやさしさが違う。

始めは何も思わなかったけど、度重なるやさしさはあたたかな色をもって私の意識に入り始めた。

私の思いなどを伝える気はない。そんなことして、敬遠されて、この気持ちが白黒になるしかないの悲しい。後悔しかない。
だから、多くはないけど会える時間に、少しでも他愛のない話ができたらいいと思う。

いつも寄り添って話して安心させてくれることへのありがとうもできれば伝えたい、重くなく。
このありがとうは宙を舞って消えたりしない。
ちゃんと温度をもったありがとう。こんなありがとうを伝えられたら、幸せだ。

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