理解する英文法3️⃣〈時制・相・仮定法〉

今回は時制・相および仮定法について学習していきましょう。


英語は文の内容がいつのことかを示すために、時制と相という2つを組み合わせて表現します。

時制とは、時を表すために動詞の形が変化することを指します。英語には、現在時制(present tense)と過去時制(past tense) の2つの時制が存在します。

相とは、動作や状態がどのようになっているかを示すための文法のことです。完了相(perfect aspect) と進行相(progressive aspect) の2つがあります。

例えば、学校で勉強する英文法で聞いたことのある「現在完了形」は現在時制と完了相が組み合わさったものです(厳密には「現在完了相」ですが、「現在完了形」と呼ぶ方が一般的です)。

時制 (tense)

1. 現在時制

現在時制とは、筆者/話者が文を書いている/話している時点で、その内容が事実と思っているときに用いる時制です。

現在時制では動詞は活用しません。

単純現在形(相と組み合わされていない最もシンプルな現在時制)は以下のときに用いられます。

  1. 普遍的なとき
    例)
    Alice works for an insurance company.「アリスは保険会社で働いている」
    Water boils at 100°Celsius.「水は100℃で沸騰する」

  2. 時刻表など定まっている未来の予定
    例)
    His train arrives at 11:26.「彼が乗る電車は11:26に着く」

  3. 一連の出来事(稀)
    例)
    First I take a bowl and break two eggs into it.「私は皿を持ってきて、2個の卵をその中に割って入れる」

なお、単純現在形で、主語が三人称かつ単数の場合は動詞の後に-sをつけます(いわゆる「3単現のS」)。例外は以下の通りです。

  1. 子音 + yで終わる語
    ⇨yをiにかえて-esをつける(cry → criesなど)

  2. -s, -z, -ch, -sh, -xで終わる語
    ⇨動詞の後に-esをつける(watch → watchesなど)

  3. 例外
    (have → has, go → goes, do → doesなど)

過去時制

過去時制は、過去において、その内容が真であった(=正しかった)と思っているときに用います。過去時制を用いるのは以下の場合です。

  1. 過去の一時点で終わった出来事
    例)
    Daniel broke a window last night.「ダニエルは昨晩窓を割った」

  2. 過去の長い期間
    例)
    I spent all my childhood in Scotland.「私は子ども時代をずっとスコットランドで過ごした」

  3. 過去の繰り返しの習慣
    例)
    Regularly every summer, Jessica fell in love.「夏にはいつも、ジェシカは恋をした」

  4. 時制の一致
    例)
    He said he was happy and did not want to go home.「彼は楽しいから家に帰りたくないと言った」

過去時制の活用は、普通は動詞の後に-edをつけますが、例外もあります。

  1. -eで終わる動詞
    動詞の後に-d だけつける(decide → decidedなど)

  2. 子音+ -y で終わる語
    yをiにかえて-edをつける(study → studiedなど)

  3. 母音(a, e, i, o, u) + 子音1つで終わっている語
    最後の子音を重ねて-ed をつける(plan → plannedなど)
    (例外)最後の音節に強勢が無い場合(offer → offered, visit → visitedなど)

未来を示す表現

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