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7秒タイムマシン 第20話 タイムマシンで娘が消えた!?

第20話 タイムマシンで娘がきえた!?

レンとエミリは慌ててアヤカの悲鳴がする部屋に向かった。

そこは父さんのあの怪しげな7秒タイムマシンがある部屋だった。
レンは、嫌な予感に心を支配されてかなり焦っていた。

部屋のドアを開けると物凄い光で何も見えない。
アヤカの悲鳴は更に激しくなっていった。

レンとエミリは混乱するがどうする事もできなくて、様子を見るしかなかったのだ。

次の瞬間アヤカの悲鳴と眩しい光は徐々に小さくなっていった。だが、そこには、アヤカの姿はなかった。
父さんの7秒タイムマシンが明らかに作動した形跡だけ残されていた。

レンとエミリは「アヤカー!アヤカー!」
大声で叫ぶが返事はない。隠れる所もないし他に出口もない。

レンは、嫌な予感しかしなかったが、エミリには言わなかった。
まさか!悪いジョークはやめてくれよな!

しかし2人は現実を受け止めるしかなかった。アヤカは、この装置をいじって誤ってどこかに飛ばされたとしか説明がつかない。

レンは、底知れぬ不安を感じていた。レンは、膝をついて頭を抱えた。エミリも同じ状態だった。

「どうしよう!レンとエミリはしばらくその場で動けずにいた。頭の中では混乱と恐怖が渦巻いていたが、何をすべきか分からない。アヤカがどこかに飛ばされてしまったという現実は、二人にとってあまりにも突然で、受け入れるのに時間がかかった。

エミリが震える声で口を開いた。「レン、どうしよう…アヤカを探さなきゃ…でも、どうやって?」

レンは深呼吸をし、何とか冷静さを取り戻そうとした。彼は一瞬立ち上がり、部屋を見回した。床には父の設計図やメモが散らばっており、タイムマシンの端末も光が消えたままだった。

「父さんのノートだ!もしかしたら、使い方が書いてあるかもしれない!」レンは急いでノートを拾い上げ、中をめくった。

「ここに何か書いてある。」エミリがメモの一つを拾い上げ、レンに見せた。そこには、手書きの乱雑な文字で「特定の時間座標を入力すれば、その時代へ移動可能。ただし、7秒後に自動で戻る機能はまだ未完成」と書かれていた。

レンは眉をひそめた。「自動で戻る機能が未完成って…じゃあ、アヤカは戻ってこないかもしれないってこと?」

エミリは息を呑んだ。「そんな…どうすればいいの?レン、私たちもこのタイムマシンを使ってアヤカを追いかけるしかないんじゃない?」

レンは一瞬ためらったが、エミリの言葉に決心を固めた。「そうだな、エミリ。俺たちがアヤカを救うしかない。」

二人は父のノートに書かれた手順に従い、タイムマシンの操作パネルに向かった。レンは震える手で座標を入力し、エミリが隣で見守った。最後のボタンを押す前に、レンはエミリを見つめた。「エミリ?…エミリはここに残れ!」
エミリは
「何言ってるの?私もいく!」

レンが「エミリはお腹に赤ちゃんがいるんだ!そんな危険な目に合せるわけにはいかないよ!」するとエミリが、
「何言ってんのよ、レンとアヤカがもしこのままもどらなかったら私一人になっちゃうんだよ、そんなの耐えられないよ!」

「しかし、危険すぎるよ!このまま消えてしまうかもしれないんだぞ。それでもいいのか?」
「当たり前でしょ家族じゃない!私も一緒に…絶対一緒に行く!」
レンは、エミリの覚悟を感じて「分かった…どこまでも一緒だ、アヤカを必ず見つけ出そう!」

エミリは不安そうにうなずいたが、その目には決意が宿っていた。「うん、レン。アヤカを見つけよう。」

レンは深呼吸をし、ボタンを押した。瞬間、部屋は再び眩い光に包まれ、レンとエミリは意識が遠のくのを感じた。次の瞬間、二人は全く別の場所、そしておそらく別の時代に立っていた。

彼らが見渡した先には、全く知らない景色が広がっていた。奇妙な建物や服装をした人々が行き交う街並み…これはどこなのか、そしてアヤカはここにいるのか?二人は互いに視線を交わし、深い息をついた。

「行こう、エミリ。アヤカを見つけ出そう。」

レンとエミリは新たな冒険の始まりを感じながら、未知の世界へと足を踏み入れた。

つづく!

ありがとうございました。

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