かずきっす

現在61歳になります! 今は一人暮らしですが、去年まで家族4人で普通の生活をしていまし…

かずきっす

現在61歳になります! 今は一人暮らしですが、去年まで家族4人で普通の生活をしていましたが、離婚して一人暮らしになりました。 Amazonから、かずき、と言う名前で【こころのかけら】と【パラレルワールド、ツインレイを求めて】言う本も出てますので、良かったら 読んでみて下さい!

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毒親

プロローグ カイはリビングのソファに座り、目の前で遊ぶユイの無邪気な笑顔に癒されていた。妻のリナがキッチンで夕食を用意する音が聞こえ、彼にとってこの小さな家は、何物にも代えがたい温かな場所だった。穏やかな時間が過ぎていく。リナとユイと過ごす日常こそが、彼の人生にとっての宝物だった。 しかし、その平和は次第に脅かされていた。 きっかけは、リナの母・美和からの電話だった。久しぶりに娘や孫に会いたいとしきりに頼み込む声に、リナは戸惑いとためらいを抱えながらも承諾した。カイは、

    • 哀しいホスト 最終話 ミサへの感謝と共に、新しい人生へ

      最終話 ミサへの感謝と共に、新しい人生へ タケルとのイベントから数か月が過ぎ、俺の生活は以前とはまるで違うものになっていた。地元の人々と関わり、地域に根ざした活動を通じて、心から「自分がここにいる意味」を感じられるようになっていたのだ。 タケルのサポートを受けながら、俺も少しずつ、地元の行事やボランティア活動に顔を出すようになった。人々と直接触れ合い、助け合う日々の中で、俺は自然と心が満たされるような感覚を覚えていた。ホスト時代に感じていた「一瞬の輝き」とは違う、もっと深

      • 哀しいホスト 第42話 地に足をつけた再出発、タケルと共に進む新たな挑戦

        第42話 地に足をつけた再出発、タケルと共に進む新たな挑戦 ミサへの誓いを立てた翌日、俺はどこか吹っ切れた気持ちで一日を迎えた。マキとの再会は確かに俺を迷わせたが、もう過去の自分に戻ることはないと、心に決めた。これからは、もっと地に足のついた新しい道を見つけよう、そう思っていた。 そんな時、タケルから電話がかかってきた。 「キク、ちょっと相談があるんだ。実は今度、地元の人たちともっと近づけるようなイベントを企画してるんだよ。お前も手伝ってくれないか?」 タケルの話に少

        • 哀しいホスト 第41話 過去への誘惑とミサとの約束、揺れ動くキクの決断

          第41話 過去への誘惑とミサとの約束、揺れ動くキクの決断 マキとの再会で、俺の心には再び過去への憧れと未練が生まれていた。ホストとしてナンバー1に登り詰めた日々の刺激と高揚感が、いつの間にか忘れられないものになっていたことに気づかされた。そして何より、マキはその時代の象徴そのもので、彼女の存在が俺を再びあの世界へと引き戻そうとしている。 ある夜、マキからまた誘いが入った。豪華なレストランでの食事や、高級なクラブでの一夜を共にする中で、彼女は次第にその提案の真意を明かし始め

          哀しいホスト 第40話 過去の誘惑と新たな挑戦、揺れるキクの心

          第40話 過去の誘惑と新たな挑戦、揺れるキクの心 マキとの再会から数日が経った。彼女の言葉が、俺の心の中に深い影を落としていた。 「本当にそれで満足してるの?」 彼女の問いかけが、何度も頭の中で響いていた。地道な生活を選んだはずだったが、彼女に再会してからというもの、ホスト時代の刺激的な生活が懐かしく、そして再び求めている自分に気づき始めていた。 その日の夜、俺はタケルの店に顔を出した。プロジェクトは順調に進んでいるが、俺の心はどこか落ち着かない。タケルはすぐに俺の様

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          哀しいホスト 第39話 新たな出会いと過去の再来、再び揺れるキクの決意

          第39話 新たな出会いと過去の再来、再び揺れるキクの決意 タケルのプロジェクトを手伝いながらも、自分のペースで生きる道を選んだ俺は、少しずつ落ち着いた生活を取り戻しつつあった。配送の仕事も順調で、地元のボランティア活動に参加することで、人とのつながりも広がっていた。しかし、その平穏は突然訪れた出来事によって揺さぶられることになる。 ある日、配送先で車を降りた俺は、信じられない人物に出会った。 「キクさん……久しぶりですね」 その声に振り返ると、そこには俺がホストをして

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          哀しいホスト 第38話 ミサへの感謝とともに、新しい道を歩み始める決意

          第38話 ミサへの感謝とともに、新しい道を歩み始める決意 俺は毎日、少しずつではあるが、過去の自分と和解しながら前に進んでいた。タケルたちとのプロジェクトも順調に進み、トラックドライバーとしての日々の仕事も、以前とは違った意味を持ち始めていた。大きな成功や派手さを追い求めるのではなく、もっとシンプルな喜びや満足感を大切にする!そんな生き方が今の俺には合っていると感じていた。 ミサとの思い出が、俺を支えてくれていることは変わらない。だが、その思い出に縛られるのではなく、彼女

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          哀しいホスト 第37話  キクが再び自分の生きる意味を見つけ、日常の中で小さな喜びを感じる

          第37話 キクが再び自分の生きる意味を見つけ、日常の中で小さな喜びを感       じる タケルのプロジェクトが軌道に乗り始めた頃、俺は自分の生活に新たなリズムを見つけていた。ホスト業界を離れた今、地道にトラックドライバーとしての仕事を続けながら、タケルたちと新しい事業の手伝いもしている。だが、それだけではなく、日常の中で見つける小さな喜びが、俺の心を少しずつ満たしていた。 配送の仕事で各地を回るたびに、見知らぬ町や人々との出会いが俺の心を豊かにしてくれた。以前なら、ただ

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          哀しいホスト 第36話 トラックドライバーとしての新しい目標や、人生の新たな展望

          第36話 トラックドライバーとしての新しい目標や、人生の新たな展望 タケルのプロジェクトを手伝うようになってから、俺の生活は少しずつ活気を取り戻していった。ホストとしての経験を活かして、新しいエンターテイメント事業をサポートするというのは、今の俺にとって刺激的な挑戦だった。だが、それだけではなく、俺自身の仕事であるトラックドライバーとしての生活にも、新たな目標を見つけ始めていた。 「タケルのプロジェクトは順調に進んでる。でも俺には、もう一つ考えなきゃならないことがある」

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          哀しいホスト 第35話 キクが自分自身と向き合い、過去を整理する

          第35話 キクが自分自身と向き合い、過去を整理する タケルから話を聞いた翌日、俺は再び自分のこれまでの人生を振り返っていた。ホスト時代の栄光、ミサと出会ってからの穏やかな日々、そして彼女を失った深い悲しみ!すべてが今の俺を作っている。だが、これからの人生は、過去に縛られずに前へ進む必要がある。 「過去を整理しなきゃな……」 ミサが残してくれた手紙や思い出を胸に抱きつつ、俺は少しずつ自分の未来に向けた準備を始めることにした。 タケルのプロジェクトに参加すると決めたものの

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          哀しいホスト 第34話 ミサが遺した財産や思い出の整理、新しい人生のスタート

          第34話 ミサが遺した財産や思い出の整理、新しい人生のスタート ユウジやリョウが帰った後、俺は再び部屋に一人で佇んでいた。彼らの励ましに心が軽くなった一方で、やはり現実は厳しかった。ミサがいなくなってしまったという事実は変わらず、彼女と一緒にいた日々がどれほど自分にとって大切だったかを痛感していた。 「ミサ……お前がいたから、俺は今まで生きてこれたんだよ」 彼女の写真を見つめながら、改めて彼女の存在の大きさに気づいた。だが、彼女が残してくれた手紙や言葉が俺に新しい道を歩

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          哀しいホスト 第33話 旧友やホスト仲間がキクを励ましに訪れ、それによって得た気づき

          第33話 旧友やホスト仲間がキクを励ましに訪れ、それによって得た気づき 銀座の街から戻った翌日、家の中は再び静けさに包まれていた。タケルや仲間たちとの夜は楽しかったが、やはりミサがいない生活は、これまでの自分にとって考えられないほどの孤独感を伴っていた。 「ミサ……お前がいないと、やっぱり空っぽだな……」 写真の中で微笑む彼女を見つめながら、俺はもう一度決意を新たにしようとしたが、簡単には心の整理がつかない。過去を振り返り、未来を考えたところで、ミサがいた時のような充実

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          哀しいホスト 第32話 ミサの残した日記を見て、改めてミサに感謝した

          第32話 ミサの残した日記を見て、改めてミサに感謝した ミサの手紙を読んだ夜、俺は一晩中彼女のことを考えていた。彼女がいなくなった現実は、どうしても心に重くのしかかってくる。それでも、彼女の最後のメッセージが、俺に前を向いて生きていく力を与えてくれた。 翌朝、俺はいつものように起きて、彼女がいない静かな家で朝食を作った。彼女が隣にいるはずだった席は、空いたままだったが、彼女の存在を心の中で感じながら一日を始めた。 ミサの葬儀を終えた後、俺のもとには彼女の友人や家族から、

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          哀しいホスト 第31話 ミサの葬儀と、彼女が残した手紙やメッセージ

          第31話 ミサの葬儀と、彼女が残した手紙やメッセージ ミサが静かに息を引き取ってから数日後、俺は彼女の葬儀を迎えることになった。彼女の死は深く心に刻まれ、まだ現実として受け入れられないまま、時間だけが過ぎていくようだった。 葬儀の日、静かな会場には親しい友人や家族、そして彼女が銀座で働いていた頃の旧友たちが集まっていた。彼女の人生に多くの人が影響を受け、彼女の死を悼んでいた。ミサは、ただ美しく強い女性であっただけでなく、周囲に愛を与え、尊敬されていた人だった。 葬儀が進

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          哀しいホスト 第30話 キクの絶望と孤独感、ミサがキクに残した言葉

          第30話 キクの絶望と孤独感、ミサがキクに残した言葉 ミサの最期が近づいていることを、俺はもう感じていた。病室の空気は重く、時間がまるで止まっているかのようだった。ミサの呼吸は浅くなり、俺の手の中で彼女の体はますます冷たくなっていった。 「ミサ……」 俺は彼女の名前を何度も呼びかけたが、彼女はほとんど反応を示さない。それでも、時折微かに目を開け、俺を見つめることがあった。その瞬間、俺の心は引き裂かれるようだった。 「ミサ、俺はどうすればいいんだ……お前がいなくなるなん

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          哀しいホスト 第29話 ミサの病状がさらに悪化し、最終期が近づいていることを悟る

          第29話 ミサの病状がさらに悪化し、最終期が近づいていることを悟る 旅行から帰ってきてからというもの、ミサの体調は急速に悪化していった。以前はベッドから起き上がることもできたが、今はほとんど動けない状態になっていた。毎日のように彼女の顔色を確認するたび、俺の心には大きな不安が押し寄せてくる。 「キクさん……もう、何もかもが重たくて……」 ミサはかすれた声で言い、体を少しでも動かそうとするが、すぐに息が切れてしまう。彼女の苦しさが伝わってきて、俺の胸は締め付けられるようだ

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