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7秒タイムマシン 第15話 記憶が消える!? 

第15話 記憶が消える!?

レンは、男の言葉に動揺を隠せなかった。

「なんだって? 俺はまだ時間の狭間に閉じ込められているのか!?」

男は、言った。

「はい、その通りです。しかし、私にはあなたを完全に解放する方法があります。ですが、それには大変な代償が必要になります」

レンは、必死に訊ねた。

「代償!? 何をすればいいんですか!? 俺はエミリとアヤカを助けるために、何でも引き受けます!」

男は、深く頷いた。

「分かりました。それでは、時間の狭間から完全に抜け出すためには、あなたの記憶を消去する必要があります」

レンは、驚愕の表情を浮かべた。

「記憶を...消去する!? そんな!?どのくらいの記憶を消去するんですか?俺は、エミリとアヤカのことを忘れられるわけがない!」

男は、レンの決意を感じ取ったようだった。

「私も、あなたの気持ちはよくわかります。どのくらいの記憶が消えるのかは私にもわかりません。しかし、時間の狭間から完全に抜け出すには、それしか方法がありません。あなたの記憶を消去しなければ、永遠にこの狭間から抜け出せません」

レンは、必死に考え込む。

エミリとアヤカを助けるためなら、自分の記憶を捨てることもできるのか。

レンの心は、激しく揺れ動いていた。

そして、ついにレンは決意した。

「分かった...俺は、エミリとアヤカを助けるために、記憶を消去する」

男は、レンの決意を確認すると、装置の操作を始めた。

「では、始めさせていただきます。レン、ありがとうございます」

レンは、最後にエミリとアヤカの姿を見つめる。

「エミリ...アヤカ...お前たちを必ず救ってみせる...」

そして、レンの意識は白く染まっていった。

時間の狭間から抜け出す代償として、レンは自らの記憶を捨てることにしたのだった。

しかし、レンの決意は揺らぐことはなかった。

エミリとアヤカを救うために、何でも引き受ける覚悟ができていたのだ。

やがて、レンの意識が戻ってきた。

「ここは...どこだ?」

レンは、見知らぬ場所に立っていた。

男が、レンの前に立っていた。

「ご無事でよかったです。あなたは、時間の狭間から完全に抜け出すことができました」

レンは、自分の手を見つめる。

「時間の狭間...? そうか、俺はエミリとアヤカを救うために、記憶を捨てたんだな」

男は、レンの様子を慮るように言った。

「はい、その通りです。あなたの決意によって、ついに時間の狭間から脱出できたのです」

レンは、男の言葉を聞いて頷いた。

「そうか...では、これからどうすればいいんですか?」

男は、レンに優しく語りかけた。

「これからは、あなたの記憶なくしても、エミリさんとアヤカさんを救うことができるでしょう。私がついていきますので、安心してください」

レンは、男の言葉に感謝の表情を浮かべた。

「ありがとう。では、さっそく行動に移ろう。エミリとアヤカを助けるために」

二人は、再び時間の渦に飲み込まれていった。

この世界で、レンの新たな戦いが始まろうとしていた。



#創作大賞2024 #ミステリー小説部門 #タイムマシン

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